ユニークな新卒採用方法14選!メリットと自社で設計する手順を解説

掲載日: 2024-11-26 更新日: 2026-10-05
ユニークな新卒採用方法14選!メリットと自社で設計する手順を解説

新卒採用の方法はさまざまで、なかにはユニークな新卒採用で採用活動に成功した企業もあります。本記事では、2026年9月時点で現存を確認した14の事例を紹介するとともに、自社の状況に合わせてユニーク採用を設計する4つのステップを解説します。

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ユニークな新卒採用方法が注目される理由

新型コロナウイルスの流行以降、有効求人倍率は下がったままです。コロナ前に戻りつつあるもののまだまだ求人倍率が低い一方、慢性的な人手不足は解消していません。求人広告を出して人を集めるという従来の手法では求職者に選ばれることはなく、情報すら届かない状態が続いており、知名度が低い企業を中心に特殊な採用手法をとるようになりました。企業の独自性を出し、認知度を上げるためにユニークな採用手法をとるようになった背景があります。

背景には、新卒採用における売り手市場の継続がある。27卒の大卒求人倍率は1.62倍で、26卒の1.66倍から2年連続で低下しているものの、依然として求職者優位の水準にある。母集団形成が難しくなるなかで、他社と同じ手法だけでは学生の目に留まりにくくなっており、ユニークな採用方法への関心が高まっている。

出典:「第43回 大卒求人倍率調査(2027年卒)」(リクルートワークス研究所/調査ページ・2026年9月28日取得)

ユニークな新卒採用方法14選 

さまざまな企業が優秀な新卒獲得のために多種多様な施策をしています。そのなかで今回は、ユニークな新卒採用方法を採用する企業14社の、それぞれの採用方法について詳しくご紹介します。

ユニークな新卒採用方法14選

スカウト型採用(株式会社ABABA)

企業から学生へ直接アプローチするスカウト型の新卒採用サービス。母集団形成を待つのではなく、企業側から動く採用手法として運用されている。

実績採用(チームラボ株式会社)

学生時代の実績・作品を評価軸に据えた採用手法。学歴やエントリーシートの書式によらず、成果物で選考する枠組みとして継続している。

極め人採用(株式会社東京一番フーズ)

特定分野を「極めた」経験を持つ学生を評価する採用枠。飲食・サービス業らしい人物本位の選考として、直近の採用広報でも案内されている。

いちゲー採用(面白法人カヤック)

面接の一部にゲームを取り入れた選考。同社の「面白採用」施策群の一つとして現在も掲載されている。

人狼採用(トラストリング株式会社)

グループワークにコミュニケーションゲームの「人狼」を取り入れた選考。応募者同士のやり取りから、協調性や論理的思考を見る狙いがある。

麻雀採用(スターティアホールディングス株式会社)

麻雀を通じて選考を行うユニークな採用枠。2025年10月時点で開催回数が40回を超え、27卒向けの開催実績も確認できる、継続実施中の施策である。

アスリート採用(株式会社IBJ)

競技経験を持つ学生を対象にした採用枠。公式サイトに専用ページが設けられ、現在も案内されている。

いつものあなた選考(TAKEUCHI株式会社)

作り込んだ自己PRではなく、普段の姿を見せることを重視した選考。等身大の人物を評価する枠組みとして案内が続いている。

No.1採用(ソフトバンク株式会社)

「何か一つの分野でNo.1」と言えることを評価する採用枠。同社の新卒採用手法の一つとして公式サイトに掲載されている。

オタク採用(株式会社yutori)

特定分野への強い熱量を評価する採用枠。一次選考をスキップする仕組みとして、現在も制度化されている。

エゴサーチ採用(株式会社カヤック)

自分の名前でエゴサーチ(自己検索)した結果をもとに自己紹介させる選考。2015年の開始以来、累計で1,000件を超える応募実績を持つ、同社の代表的な採用施策の一つとして継続している。

AO日本一採用(株式会社ホリプロ)

AO入試のように、志望動機や自己アピールを重視した選考枠。同社が用意する複数の選考コースの一つとして案内されている。

留年採用(株式会社東急エージェンシー)

留年を経験した学生を対象にした採用枠。2026年向けの専用ページが用意されており、現在も継続実施中である。

野球採用(株式会社サンチャレンジ)

野球経験・野球への熱意を評価軸にした採用枠。専用ページが公式サイトに現存し、案内が続いている。

ユニークな採用を行うメリット 

ユニークな採用をする企業が増えている理由は、独自の採用方法を取り入れることで以下のメリットが得られるためです。

  • 企業の認知度向上
  • 他社との差別化 
  • 応募数の増加
  • 採用コスト削減

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

企業の認知度向上 

ユニークな採用を取り入れることで、多くの求職者の目に留まる可能性が向上します。特に中小企業は、大手企業と比べて注目を集めることが困難です。しかし、ユニークな採用で企業の認知度が向上すれば、求人を見てもらえる可能性が上がります。

また、採用を通じて会社の認知度が向上することで、自社の商品・サービスの認知度向上にもつながります。

他社との差別化 

情報化社会と呼ばれる昨今、他社と差別化を図ることは困難です。しかし、多数ある企業のひとつではなく、オンリーワンな企画を実践する企業として評価されれば、求職者にとって魅力的に感じます。

自社に応募してもらうためには、他社より魅力を感じてもらうことが大切です。自社ならではのカラーで魅力をアピールして、差別化を図りましょう。

応募数の増加 

前述の通り、ユニークな採用方法を導入すると認知度向上が期待できます。認知を広められれば、必然的に応募数の増加が見込めるというメリットもあります。

ユニークな採用が話題となれば、自社を知らなかった候補者も、興味を持つきっかけになるでしょう。その結果、自社への応募意欲が湧いて今まで応募のなかった層からの応募も期待できます。

採用コスト削減

「面白い新卒採用をしている企業がある」とSNSやメディアで話題になれば、企業の知名度が自然に広がり、広告費をかけずとも応募者が集まる効果が期待できます。特に採用コストをかけられない中小企業やベンチャー企業にとって、このようなユニークな取り組みは非常に有効です。話題性を活かすと応募者との接点を増やし、限られた予算の中でも効率的に人材確保が可能になります。結果的に、採用コスト削減と同時に企業のブランド力向上にもつながる施策といえるでしょう。

ユニーク採用を自社で設計する4ステップ

ユニークな採用施策は、話題性そのものを目的にすると長続きしません。「ターゲット人材の明確化→自社らしさの抽出→施策への落とし込み→効果測定」の4ステップで、自社の採用課題に沿って設計します。

①採用したい人物像を明確にする

起点は「話題化できるか」ではなく「欲しい人材に届くか」です。まず自社が採用したい人物像(行動特性・価値観・スキル)を明確にし、その人物像が反応しやすい切り口を考えます。人物像の明確化そのものは、採用ペルソナの作り方で詳しく解説しています。

②自社らしさ・強みを抽出する

事業内容・企業文化・社員の個性のなかから、「自社だから成立する切り口」を見つけます。他社の成功事例をそのまま模倣すると、自社の実態と合わずミスマッチを招きやすいため、自社の魅力の言語化が先に必要です。自社の魅力の整理は採用ブランディングの進め方でも扱っています。

③選考フロー・訴求施策に落とし込む

抽出した自社らしさを、エントリー方法・選考課題・イベント企画のどこに実装するかを選びます。選考フローの根幹を変えるのか、広報・イベントの見せ方だけを工夫するのかで、必要な準備の規模が変わります。

④効果測定と改善

応募数・応募者の質・SNSでの言及などを指標に、施策の効果を測定します。話題にはなったが自社が求める人物像からの応募が増えていない場合は、①の人物像設定に立ち返って見直します。

ユニークな新卒採用を行う際の注意点

あらゆる才能を掘り起こしたり、知名度アップにもつながるユニーク採用ですが、手法を間違えると炎上するリスクがあります。炎上は知名度を悪い意味で上げてしまうため、絶対に避けましょう。避けたいリスクや留意点をまとめたので、導入前に目を通しましょう。

目的を見失う可能性がある

ユニークな採用手法は、あくまで知名度を上げて優秀な人材を集めやすくするためのやり方の一つです。ユニークさばかり追求すると本来の目的から逸脱する可能性があります。仮に話題になっても、応募につながらなければ意味がありません。目の前の話題性だけにとらわれず、長期的な視点で自社に貢献できる人材が獲得できる手法を探しましょう。また、話題性だけではなく、採用活動としての数値のモニタリング・効果測定も忘れずに行いましょう。

炎上するリスクがある

ユニークな採用手法は注目されやすく、メディアに取り上げられることもあるでしょう。一方で、少しでも差別的な要素が入っていれば炎上につながります。選考内容に性別や年齢、出身地、思想、信条などが含まれていると炎上しやすくなります。差別的な要素はないか、社会通念上問題がないか、常識と照らし合わせたうえで導入しましょう。また、万が一批判的な意見が来た場合に備えて対応フローを整えておくと、いざ炎上したときに安心です。

企業の文化・伝統を無視しない

ユニークな採用手法が企業の文化や伝統を無視していないかも重要な指標です。伝統的な歴史を持つ企業で奇抜な採用活動をすると、候補者が違和感を持つだけでなく、会社の看板に泥を塗ってしまう可能性があります。あまりに企業文化とかけ離れた内容にならないよう、今までの企業文化や歴史に合う手法を取り入れるようにしましょう。

ユニークな選考を実施する場所も考えておかないと炎上につながります。就活サイトではなく自社サイト内で行うなど、募集場所も考慮してチャレンジしましょう。

定期的な効果測定を実施する

ユニークな新卒採用は話題性や注目度を高める効果がありますが、実際に成果につながらなければ本来の目的である優秀な人材の確保は実現できません。そのため、定期的に効果測定を実施し、応募者数や内定承諾率、入社後の定着率などを分析することが重要です。課題が見つかれば迅速に改善を行い、採用手法の精度を高めていくと、継続的に成果を最大化できます。こうしたPDCAの徹底が、ユニーク採用を戦略的に活かすポイントです。

よくある質問

Q. ユニーク採用は中小企業でも効果がありますか?

A. 効果はあります。むしろ知名度で大手と差がつきやすい中小企業ほど、自社らしさを打ち出すユニーク採用によって学生の記憶に残りやすくなります。重要なのは規模ではなく、自社の強みと採用したい人物像が一致しているかどうかです。

Q. 炎上リスクを避けるにはどうすればよいですか?

A. 特定の属性を揶揄したり、選考基準として不適切な内容を含んだりしないことが基本です。施策を公開する前に、社内の複数人でレビューし、誰かを傷つける表現がないかを確認する運用にすると、リスクを下げやすくなります。

Q. 通常の採用と併用すべきですか?

A. 併用を前提に設計するのが実務的です。ユニーク採用は母集団の一部を狙う施策であり、これだけで採用計画全体を賄う設計にはしません。通常の採用チャネルと組み合わせ、自社らしさを伝える接点の一つと位置づけます。

まとめ 

通常の選考では、学歴やスキル、人柄を重視した採用方法が主流でした。しかし、近年では会社独自のユニークな採用方法を導入する企業が増えています。

ユニークな採用方法の導入は、自社が求めるターゲットを獲得しやすくなるだけでなく、認知度向上や他社との差別化など多くのメリットがあります。なかなか応募が集まらない場合は、採用方法の見直しをしてみましょう。

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この記事の監修者

杉原 航輝(株式会社ABABA 執行役員)

関西外国語大学を卒業後、株式会社アイデムに新卒入社。法人営業として求人媒体や人材紹介を通じ、企業の採用支援に奔走。その後、株式会社ビズリーチにて関西支社の立ち上げに参画。ダイレクトリクルーティングを用いた採用コンサルティングで数多くの企業の課題を解決へと導く。バヅクリ株式会社では、新卒採用向けの内定者フォローや定着支援、ナーチャリング部門の立ち上げなどを牽引した。

2023年、株式会社ABABAに入社。執行役員としてマーケティング、インサイドセールス部門を歴任。現在は、組織の急拡大を支えるべく採用専任の責任者として、ABABAの「ファンづくり」を核とした採用戦略の立案・実行をリードしている。

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