【テンプレート付き】内定承諾書の役割や作成方法、注意点を解説

掲載日: 2026-08-11
【テンプレート付き】内定承諾書の役割や作成方法、注意点を解説

内定承諾書は、採用内定者が企業に対して入社の意思を示すための重要な書類です。しかし、「どのような内容を記載すればよいのか」「法的効力はあるのか」「内定通知書や労働条件通知書との違いは何か」といった疑問を持つ採用担当者も少なくありません。また、記載内容や運用方法を誤ると、内定者とのトラブルや「オワハラ」と受け取られるリスクにつながる可能性もあります。

本記事では、内定承諾書の役割や法的効力、作成時の注意点を解説するとともに、内定承諾書・採用通知書・内定通知書・労働条件通知書のテンプレートも紹介します。適切な採用手続きを進めるための参考として、ぜひご活用ください。

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内定承諾書とは

内定承諾書とは、採用内定者が企業に対して「入社する意思があること」を正式に示すための書類です。企業によっては「内定誓約書」「入社承諾書」「入社誓約書」など異なる名称が用いられることもありますが、いずれも内定者の入社意思を確認する目的で使用されます。

一般的には、企業が内定通知書や労働条件通知書とあわせて内定承諾書を送付し、内定者が内容を確認したうえで署名・押印して返送します。これにより、企業と内定者の間で入社に向けた合意が形成され、入社準備を進めるための重要な手続きとなります。

なお、内定承諾書そのものに強い法的拘束力があるわけではありません。しかし、内定通知や労働条件の提示が行われたうえで内定承諾書が提出されると、将来的な雇用契約を前提とした「始期付解約権留保付労働契約」が成立すると考えられています。そのため、企業が一方的に内定を取り消すには合理的かつ社会的に相当な理由が必要です。一方で、内定者にも入社意思を示した責任が生じるため、提出後の辞退は可能ではあるものの、企業へ一定の影響を与えることになります。

このように、内定承諾書は企業と内定者双方の意思を確認し、入社に向けた認識のずれを防ぐための重要な書類です。

内定承諾書の役割・目的

内定承諾書には、企業と内定者双方の認識を一致させ、入社に向けた手続きを円滑に進める役割があります。企業にとっては、内定者の入社意思を把握し、今後の入社準備や手続きを円滑に進めるための役割があります。一方、求職者にとっては入社意思を正式に示すための書類です。本章では、企業側・求職者側それぞれの視点から、内定承諾書が果たす役割や目的について詳しく解説します。

企業側:内定を証明するため

内定承諾書には、企業が採用内定を正式に通知し、内定者との合意内容を明確にする役割があります。内定者が署名・押印した内定承諾書を提出することで、企業が提示した労働条件や入社日などの内容に同意し、入社意思を示したことを確認できます。

また、企業側にとっては、入社予定者の人数を把握しやすくなる点も重要なメリットです。内定承諾書を回収することで、研修の準備や配属計画、備品手配など入社後の受け入れ体制を計画的に進められます。こうしたことから、内定承諾書は企業と内定者双方の認識を一致させ、入社に向けた手続きを円滑に進めるための重要な書類です。

企業側:内定辞退を防止するため

内定承諾書には、内定辞退を抑制し、入社の可能性を高める役割もあります。求職者は内定後も入社先を検討している場合があり、必ずしも自社が第一志望とは限りません。そのため、企業は内定承諾書を通じて入社意思を正式に確認します。

内定者が内定承諾書に署名・押印して提出することで入社に対する意思が明確になり、就職活動や転職活動を一区切りつけるきっかけにもなります。法的に内定辞退を防げるわけではありませんが、書面によって意思確認を行うことで、内定者の入社意欲を高める効果が期待できます。その結果、企業は採用計画を立てやすくなり、内定辞退による採用リスクの軽減につながります。

求職者側:入社意思があることを意思表示するため

内定承諾書は、求職者が企業に対して入社意思を正式に示すための書類です。内定者が内容を確認したうえで署名・押印を行うことで、提示された労働条件や入社予定日などに同意し、入社する意思があることを企業へ伝えます。

また、内定承諾に関する重要な内容を書面として残すことで、入社条件や手続きに関する認識の相違を防ぐ役割もあります。口頭やメールだけでは伝達内容に誤解が生じる可能性がありますが、内定承諾書を取り交わすことで企業と求職者の双方が同じ認識を持った状態で入社準備を進めることができます。このように、内定承諾書は入社意思を明確にするとともに、入社条件に関する双方の認識を確認する役割を果たします。

内定承諾書の法的効力は?

内定承諾書は、内定者が企業への入社意思を示す重要な書類ですが、書類そのものに強い法的拘束力があるわけではありません。ただし、企業が内定通知書や労働条件通知書を交付し、内定者がその内容を確認したうえで内定承諾書を提出した場合は、双方の合意が成立したとみなされ、「始期付解約権留保付労働契約」が成立するのが一般的です。

また、日本では職業選択の自由が保障されており、民法第627条により、労働者は雇用契約成立後であっても一定の条件のもとで契約を解約できます。そのため、内定承諾書を提出した後でも、内定者が入社を辞退することは可能です。一般的には、入社日の14日前までに意思表示を行えば辞退できるとされています。

一方で、企業側は一度成立した内定を自由に取り消せるわけではありません。内定取り消しには合理的な理由が必要であり、不当な取り消しはトラブルや損害賠償請求につながる可能性があります。このように、内定承諾書は法的な意味を持つ重要な書類ですが、内定者・企業双方に一定の権利と義務が認められていることを理解しておくことが大切です。

なお、内定承諾後の辞退リスクや企業側でできる対策については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

内定承諾後の辞退はよくあるのか?リスクを避けるために人事ができる対策

内定承諾書とその他書類のテンプレート

内定承諾書は単独で使用されることは少なく、一般的には採用通知書や内定通知書、労働条件通知書などとあわせて内定者へ送付されます。それぞれ役割や記載内容が異なるため、違いを理解したうえで適切に作成・運用することが重要です。ここでは、内定承諾書をはじめ、新卒・中途採用で使用される主要な書類のテンプレートと役割を紹介します。なお、紹介するテンプレートは無料で利用できるひな形として掲載しているため、word形式で内定承諾書や関連書類を作成する際にぜひ活用してください。

内定承諾書のテンプレート

内定承諾書は、採用内定者が企業に対して入社意思を正式に示すための書類です。企業は内定通知書や労働条件通知書とあわせて送付することが一般的で、内定者が内容を確認し署名・押印することで、入社の意思を表明します。また、入社予定日や各種遵守事項、内定取り消し事由などを明文化することで、企業と内定者の認識の相違を防ぐ役割もあります。

内定承諾書には、作成日、企業名・代表者名、入社承諾の意思表示、入社予定日、必要書類の提出義務、住所変更時の連絡義務、健康状態に関する申告事項などを記載するのが一般的です。また、学業不振による卒業不可、応募書類の虚偽記載、重大な非行行為など、内定取り消しとなる条件も明記しておくとよいでしょう。

以下は内定承諾書のテンプレートです。実際に使用する際は、自社の採用方針や就業規則に合わせて内容を調整してください。

雛形

【内定承諾書】

〇年〇月〇日

〇〇株式会社
代表取締役 〇〇〇〇 殿

私は、貴社からの採用内定を承諾し、〇年〇月〇日付で入社することに同意いたします。

また、入社に必要な書類の提出その他の手続きについて、貴社の指示に従うことを承諾いたします。

なお、応募書類への重大な虚偽記載、必要資格の未取得その他内定取消事由に該当する事実が判明した場合には、採用内定が取り消される場合があることを了承いたします。

住所:__________
氏名:__________ 印

以上

採用通知書のテンプレート

採用通知書は、企業が選考を通過した応募者に対して「採用する意思があること」を正式に伝えるための書類です。内定通知書と混同されることがありますが、採用通知書は企業側の採用意思を通知することが主な目的であり、応募者の承諾を得るための書類ではありません。そのため、一般的には返送を求めず、採用決定の事実を伝える役割を担います。

採用通知書を発行することで、応募者は選考結果を正式に確認でき、企業側も採用の意思を明確に示すことができます。また、入社予定日や今後の手続きについて案内することで、その後の入社準備をスムーズに進められるというメリットもあります。

以下は、採用通知書のテンプレートです。実際に使用する際は、自社の採用フローや案内内容に合わせて調整してください。

雛形

【採用通知書】

〇年〇月〇日

〇〇〇〇 様

〇〇株式会社
代表取締役 〇〇〇〇

採用通知書

このたびは弊社採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。

厳正なる選考の結果、採用することを決定いたしましたので、ここに通知いたします。

入社日は〇年〇月〇日を予定しております。

今後の手続きにつきましては、別途送付する書類をご確認ください。なお、労働条件の詳細につきましては、労働条件通知書をご確認ください。

ご不明な点がございましたら、下記担当者までお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
〇〇株式会社 人事部
TEL:00-0000-0000
Mail:sample@example.com

以上

内定通知書のテンプレート

内定通知書は、企業が採用候補者に対して「採用内定が決定したこと」を正式に通知するための書類です。採用通知書が企業の採用意思を伝える書類であるのに対し、内定通知書は入社予定日や今後の手続きについても案内する役割を持っています。一般的には、内定承諾書や労働条件通知書などとあわせて送付され、内定者に必要書類の提出を依頼します。

内定通知書を発行することで、企業は内定の事実を書面で明確に示すことができ、内定者も入社に向けた準備を進めやすくなります。また、提出期限や必要書類を明記することで、その後の手続きを円滑に進めることが可能です。

以下は、内定通知書のテンプレートです。実際に使用する際は、自社の採用フローや必要書類に応じて内容を調整してください。

雛形

【内定通知書】

〇年〇月〇日

〇〇〇〇 様

〇〇株式会社
代表取締役 〇〇〇〇

内定通知書

拝啓

このたびは弊社採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。

厳正なる選考の結果、採用を内定いたしましたので、ご通知申し上げます。

入社日は〇年〇月〇日を予定しております。

つきましては、同封の書類をご確認のうえ、必要事項をご記入いただき、〇年〇月〇日までにご返送くださいますようお願いいたします。

【同封書類】
・内定承諾書
・労働条件通知書
・誓約書
・その他必要書類

ご不明な点がございましたら、下記担当者までお問い合わせください。

敬具

【お問い合わせ先】
〇〇株式会社 人事部
TEL:00-0000-0000
Mail:[sample@example.com](mailto:sample@example.com)

以上

内定通知書は、内定承諾書とあわせて送付されることが多い重要な書類です。記載項目や送り方、メール文例について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

内定通知書の雛型テンプレート|書類の役割や送り方、メール文例まで解説

労働条件通知書のテンプレート

労働条件通知書は、企業が労働契約を締結する際に、求職者へ労働条件を明示するための書類です。労働基準法により交付が義務付けられており、雇用期間や勤務場所、業務内容、勤務時間、賃金、退職に関する事項などを明記する必要があります。内定通知書や内定承諾書とあわせて送付されることが一般的で、入社後のトラブルや認識の相違を防ぐ重要な役割を担っています。

特に、給与額や勤務時間、休日などの労働条件は、内定者が入社を判断するうえで重要な情報です。企業は正確な情報を記載し、求職者が内容を十分に理解したうえで入社意思を決定できるようにしなければなりません。なお、2019年の法改正により、労働条件通知書は電子メールなどによる交付も認められています。

以下は、労働条件通知書のテンプレートです。

雛形

【労働条件通知書】

〇年〇月〇日

〇〇〇〇 様

〇〇株式会社

労働条件通知書

1.契約期間
期間の定めなし

2.就業場所
〇〇株式会社 本社(〇〇県〇〇市)
変更の範囲:会社の定める事業所

3.従事する業務
営業業務
変更の範囲:会社の定める業務

4.勤務時間
9:00~18:00(休憩1時間)
時間外労働:あり

5.休日・休暇
完全週休2日制(土日祝)
年次有給休暇、夏季休暇、年末年始休暇

6.賃金
月給〇〇円
締日:毎月末日
支払日:翌月25日

7.昇給・賞与
昇給:あり
賞与:あり

8.加入保険
雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険

9.退職に関する事項
就業規則に定める退職・解雇事由による

以上

※実際に使用する際は、厚生労働省が公表している様式や自社の就業規則に沿って作成してください。

内定承諾書の送付からの一連の流れと注意点

内定承諾書の提出手続きは、企業による書類送付から始まり、内定者による内容確認・記入、そして企業側での回収・保管までの流れで進みます。各段階で適切な対応を行うことで、入社前の認識のずれやトラブルを防ぎやすくなります。また、労働条件や提出期限を明確に伝えることは、内定辞退の防止や円滑な入社準備にもつながります。本章では、内定承諾書の送付から回収までの流れと、それぞれの工程で押さえておきたい注意点を解説します。

企業から採用合格者に内定に関する書類(内定承諾書)を送付する

採用を決定した後は、速やかに内定に関する書類を採用合格者へ送付します。一般的には、添え状、内定通知書、労働条件通知書、内定承諾書、返信用封筒などをまとめて送付し、入社意思の確認や必要手続きを進めます。書類を通じて入社条件や今後の流れを明確に伝えることで、内定者との認識のずれを防ぎ、スムーズな入社準備につなげることができます。

送付方法は郵送が一般的ですが、近年は電子メールや採用管理システムを活用し、オンライン上で送付・回収を行う企業も増えています。特に労働条件通知書は電子交付が認められているため、ペーパーレス化による業務効率化も可能です。

注意点として、内定決定後はできるだけ早く書類を送付することが挙げられます。連絡が遅れると内定者に不安を与えたり、他社への入社を決断されたりする可能性があります。また、労働条件や提出期限は分かりやすく明記し、誤解が生じないようにしましょう。さらに、同封書類の不足や記載内容の誤りがないか事前に確認し、問い合わせ先も明記しておくことが大切です。

合格者が書類の内容を確認し記載する

企業から内定に関する書類が届いたら、採用合格者は内容を十分に確認したうえで内定承諾書への署名・押印を行います。特に、内定承諾書と労働条件通知書は入社後の条件や手続きに関わる重要な書類であるため、内容を十分に確認したうえで提出することが大切です。

確認すべき主な項目としては、入社予定日、勤務地、業務内容、給与、勤務時間などの労働条件に加え、内定取り消し事由が挙げられます。面接時や求人票で説明を受けた内容と相違がないかを確認し、不明点があれば提出前に企業へ問い合わせるようにしましょう。

内容に問題がなければ、指定された箇所に必要事項を記入し、署名・押印を行います。その後、郵送やオンラインシステムなど、企業が指定する方法で提出します。

注意点として、まずは労働条件を十分に確認したうえで提出することが挙げられます。提出後に条件の認識違いが発覚するとトラブルにつながる可能性があります。また、提出期限を必ず守ることも重要です。期限を過ぎると企業側の入社準備に支障をきたす場合があります。さらに、記入漏れや押印漏れがないか提出前に確認し、スムーズな手続きにつなげましょう。

内定承諾書を回収し保管

採用合格者から内定承諾書が返送されたら、企業は内容を確認し、適切に保管する必要があります。内定承諾書は、企業と内定者の間で入社意思を確認したことを示す重要な書類であり、後のトラブル防止や入社手続きを進めるうえで重要な役割を果たします。

まずは、記載内容に誤りや不足がないかを確認しましょう。氏名や住所、署名・押印の漏れがないか、提出日や必要事項が正しく記載されているかをチェックします。不備が見つかった場合は、速やかに内定者へ連絡し、訂正や再提出を依頼することが大切です。

内容に問題がなければ、内定承諾書を適切に保管します。紙で回収した場合は紛失や情報漏えいを防ぐために施錠可能な場所で管理し、オンラインで回収した場合もアクセス権限を限定するなど、安全な管理体制を整えましょう。

注意点として、まず回収後の内容確認を怠らないことが挙げられます。不備を見落とすと、後の手続きに支障が生じる可能性があります。また、個人情報を含む書類であるため、管理体制を徹底することも重要です。さらに、紙・電子データを問わず、必要に応じて長期間保管できる環境を整え、万が一のトラブルや確認依頼に備えておきましょう。

内定承諾書作成の注意点

内定承諾書は、内定者との認識のずれや入社後のトラブルを防ぐために重要な書類です。そのため、作成時には記載内容を明確にし、内定者が内容を正しく理解できる状態にしておく必要があります。また、送付時期や提出期限の設定にも配慮しなければなりません。

本章では、内定承諾書を作成する際のポイントとして、適切な提示時期や記載内容、提出期限を設定する際の注意点について解説します。

内定後すぐに提示する

内定承諾書は、内定が決定した後できるだけ早く提示することが重要です。求職者は複数の企業の選考を並行して受けているケースも多く、連絡が遅れると他社への入社を決めてしまう可能性があります。早期に内定通知書や内定承諾書を送付することで、企業の採用意思を明確に伝えられるだけでなく、求職者に安心感を与えることにもつながります。

また、企業側にとっても入社意思を早期に確認できるため、受け入れ体制の整備や採用計画の調整を進めやすくなります。ただし、書類の内容が不十分なまま送付すると、認識のずれやトラブルの原因となるため注意が必要です。記載内容を十分に確認したうえで、速やかに提示することを心がけましょう。

内定取り消し事由を必ず記載する

内定承諾書には、内定取り消し事由を必ず明記しておくことが重要です。企業は原則として、一方的な理由で内定を取り消すことはできません。そのため、どのような場合に内定取り消しとなるのかを事前に明確にし、内定者の同意を得ておく必要があります。

たとえば、「卒業見込みを失った場合」「応募書類に重大な虚偽記載があった場合」「業務遂行が困難となる重大な健康上の問題が発生した場合」などが代表的な内定取り消し事由です。あらかじめ具体的に記載しておくことで、企業と内定者の認識のずれを防ぎ、万が一の際もトラブルを最小限に抑えることができます。

ただし、曖昧な表現や過度に広い条件を設定すると、不当な内定取り消しと判断される可能性もあります。自社の状況に応じた合理的な事由を明記し、誰が見ても分かりやすい内容にすることが大切です。

承諾条件を明確に記載する

内定承諾書を作成する際は、承諾条件をできるだけ具体的かつ明確に記載することが重要です。条件が曖昧なままだと、企業と内定者の認識にずれが生じ、入社前後のトラブルにつながる可能性があります。そのため、内定者に求める事項や遵守してほしい内容は、分かりやすい表現で明記しておきましょう。

たとえば、「指示された書類を期限内に提出すること」「住所や連絡先に変更があった場合は速やかに報告すること」「健康上の問題で就業が困難になった場合は直ちに連絡すること」などが代表的な承諾条件です。また、「正当な理由なく無断で入社を拒否しない」といった内容を記載するケースもあります。

承諾条件を明確にすることで、内定者に求める行動基準を共有できるだけでなく、双方が安心して入社準備を進められます。内容は簡潔かつ具体的に記載し、誤解が生じないようにすることが大切です。

「オワハラ」と捉えられない期限設定にする

内定承諾書の提出期限は、内定者が十分に検討できるよう配慮して設定することが重要です。期限を極端に短く設定したり、「他社の選考をすべて辞退すること」を条件にしたりすると、いわゆる「オワハラ(就活終われハラスメント)」と受け取られる可能性があります。

たとえば、「翌日までに返送してください」といった過度に短い期限は、内定者に心理的な圧力を与えかねません。また、他社選考の辞退を強要するような表現は、企業イメージの低下やSNSでの悪評につながるリスクもあります。

そのため、提出期限は一般的に1〜2週間程度を目安に設定し、内定者が労働条件や今後のキャリアを十分に検討できる時間を確保することが大切です。期限の延長相談にも柔軟に対応することで、企業への信頼感が高まり、結果として良好な関係構築にもつながるでしょう。

企業が注意すべきオワハラの具体例や防止策については、以下の記事も参考にしてください。

オワハラとは?企業が知るべきリスクと違法性、防止策を解説

まとめ

内定承諾書は、企業と内定者の双方が入社に向けた意思を確認し、認識の相違を防ぐために重要な書類です。企業にとっては内定の事実を証明し、入社準備を円滑に進める役割があり、内定者にとっては入社意思を正式に示す手段となります。ただし、内定承諾書そのものに絶対的な法的拘束力があるわけではなく、作成や運用には法令や判例を踏まえた適切な対応が求められます。

また、内定通知書や労働条件通知書とあわせて整備し、送付・回収・保管まで一貫した管理を行うことも重要です。本記事で紹介したテンプレートや注意点を参考に、自社の採用方針に合った内定承諾書を作成し、円滑な採用活動につなげていきましょう。

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