採用広報とは?メリット・戦略設計のステップ・トレンドもご紹介

掲載日: 2024-09-27 更新日: 2026-07-06
採用広報とは?メリット・戦略設計のステップ・トレンドもご紹介

採用広報とは、自社の業務内容・企業理念・職場の雰囲気・社員の声などを発信する活動です。求職者の企業認知を高めて自社に興味を持ってもらい、エントリー数を拡大するのが狙いです。求人サイトや採用イベントのほか、自社で運営するWebサイトやSNSを通じて積極的に情報を発信します。

採用広報は基本的に、広報担当者と人事担当者が連携して行います。ただし、この2つの部署だけが行うわけではありません。さまざまな部署の社員とすり合わせを行い、発信する情報と職場の現状との間にズレが生じないよう留意することが必要です。

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採用広報とは

採用広報の意味

採用広報とは、企業が求職者に向けて自社の魅力や価値観、働く環境などの情報を発信し、採用活動につなげる取り組みのことです。単に求人情報を掲載するだけでなく、企業理念や事業内容、社員の働き方、社風などを継続的に発信することで、自社への理解や共感を深めてもらうことを目的としています。採用活動にマーケティングの考え方を取り入れ、求職者との接点を増やす取り組みでもあります。

従来は求人媒体や合同説明会などを中心に情報発信を行うことが一般的でしたが、採用市場の競争激化やSNSの普及により、近年では企業が自ら情報を発信し、求職者と直接コミュニケーションを取るケースが増えています。採用広報は、自社を認知してもらうだけでなく、企業文化や価値観に共感する人材との接点を生み出す重要な採用活動の一つです。

採用広報の目的

採用広報の目的は、自社の認知度向上や応募者数の増加だけではありません。企業理念や事業内容、働く環境、社風などを発信し、自社に共感する人材との接点を増やすことで、採用のミスマッチを防ぎ、長期的に活躍できる人材を確保することにあります。

また、採用市場の競争が激化するなかで、継続的な情報発信によって企業の魅力を伝えることは、優秀な人材の獲得にもつながります。自社への理解や共感を深めたうえで入社した人材は、定着率やエンゲージメントの向上が期待できるため、結果として生産性の向上や組織文化の強化にも貢献します。そのため採用広報は、単なる採用活動ではなく、企業の成長を支える重要な取り組みといえるでしょう。

採用広報が注目されている背景

採用広報が注目される背景は、主に以下の3つです。

  • 求職者の求める条件の多様化
  • 潜在的ターゲットにアプローチする必要性
  • 情報発信方法の多様化

近年は、給与や待遇だけでなく、企業理念や働き方、社風などを重視して企業を選ぶ求職者が増えています。また、転職を積極的に考えていない潜在層へのアプローチも重要になっており、企業側から継続的に情報を発信する必要性が高まっています。さらに、SNSや動画、オウンドメディアなど情報発信の手段が多様化したことで、採用広報は採用活動に欠かせない取り組みとして注目されています。

求職者の求める条件の多様化

近年は働き方やキャリアに対する価値観が多様化しており、求職者が企業選びで重視するポイントも変化しています。以前は給与や福利厚生などの条件面が重視される傾向にありましたが、現在では「仕事のやりがい」「企業理念への共感」「働きやすさ」「ワークライフバランス」なども重要な判断基準となっています。

そのため企業には、求人票だけでは伝わらない社風や働く環境、社員の価値観などを積極的に発信し、自社の魅力を求職者に伝える採用広報が求められています。

潜在的ターゲットにアプローチする必要性

少子高齢化による労働力不足を背景に、企業間の採用競争は年々激化しています。そのため、すでに転職活動を行っている顕在層だけでなく、現時点では転職を検討していない潜在層にもアプローチすることが重要になっています。

採用広報を通じて継続的に情報発信を行うことで自社の認知度や興味関心を高め、将来的に転職を考えた際の候補企業として認識してもらいやすくなります。優秀な人材を確保するために、早い段階から潜在的ターゲットとの接点を築くことが求められています。

情報発信方法の多様化

SNSや動画配信サービス、オウンドメディアなどデジタルメディアの発達により、求職者の情報収集手段は大きく多様化しています。従来の求人サイトや企業説明会だけでなく、SNSでの発信内容や社員インタビュー動画などを参考に企業研究を行う求職者も増えています。

そのため、求職者が利用する媒体や情報収集の方法を踏まえながら、適切な情報発信を行うことが重要です。複数の媒体を活用しながら継続的に情報を届けることで、企業理解の促進や応募意欲の向上につながります。

採用広報を行うメリット

採用広報の導入には、直接的にも間接的にもさまざまなメリットがあります。

企業の認知が高まる

採用広報を効果的に行うと、求職者の間で企業認知が高まり、採用候補の母集団が形成しやすくなります。母集団が増えれば、これまでには出会えなかった求職者が現れる可能性もあります。

また、潜在的転職希望者にも認知され、早い段階での訴求につながるでしょう。

自社にマッチした候補者が見つかる

透明性のある職場の情報を発信することで、企業への理解が進みます。これによって、自社によりマッチした求職者を集めることが可能です。求職者の企業理解が深まれば、入社意欲の促進にもつながります。

また、企業を深く理解したうえで入社すれば、ミスマッチによる早期退職も防ぐことができ、入社後の活躍も期待できるでしょう。

採用コストが削減できる

効率よく広報活動を行えば、利用する広報媒体が厳選できるため、広報にかかる費用が抑えられます。また、自社の認知が高まることでミスマッチによる早期退職が減少すれば、採用後の育成にかかるコストも削減できます。こうした間接的なメリットも大きいと考えられるでしょう。

採用広報戦略の立て方・4つのステップ

実際に採用広報戦略を立てる手順を、4つのステップに分けて解説します。「誰に」「何を」「どうやって」伝えるかを考えながら進めましょう。

目的とターゲットの明確化

まずは、採用活動の目的を明らかにします。自社が抱える課題を見つめ、今後どうなりたいかというビジョンを整理しましょう。

それをふまえ、必要な人材の人物像(ペルソナ)を設定します。年齢・性別・現在の職種・性格・資格など、細かな部分まで作り込み、ターゲットとなる人物の思考や行動を分析することが重要です。

目的とターゲットが曖昧なままでは、情報発信の効果があがりません。具体的に設定しましょう。

発信するメッセージの精査

次は、自社の特徴・魅力・将来性などのアピールポイントを確認し、発信するメッセージを決定します。その際、競合する他社との違いを検証することで、これまで気づかなかった自社の特長を発見することもあり、差別化を図ることにつながります。

発信するメッセージが決まったら、自社が求めるターゲットに刺さる内容になるよう、ブラッシュアップしましょう。

媒体の選定とコンテンツの制作

続いては、メッセージを発信する媒体の選定です。採用広報に活用できる媒体には、次のような種類があります。ターゲットの目に触れやすい媒体を選びましょう。

  • オウンドメディア:自社が運営する採用サイト・ブログなど
  • アーンドメディア:X(旧Twitter)・Instagram・Facebook・口コミサイトなど
  • ペイドメディア:Web広告・情報誌の広告・就活イベントへの出展など

媒体が決まったら、コンテンツを制作し発信します。その効果は随時検証し、広報活動の改善に活かしましょう。

KPIの設定

採用広報の効果を分析するには、KPI(ゴールまでのプロセスの達成状況を観測するための定量的指標)を設定しましょう。

採用広報は短期間で成果が表れにくい面があり、モチベーションを維持し、採用広報を成功させるために、KPIの設定が重要な鍵となります。

指標となるデータはさまざまです。

  • オウンドメディアの閲覧数
  • SNSのフォロワー数
  • 企業名の検索数
  • 自社への応募数
  • 入社後の定着率 など

長期目標と短期目標をバランスよく設定し、PDCAサイクルを回しましょう。

採用広報のトレンド

ここからは、採用広報のトレンドをご紹介しましょう。

採用手法といえば、これまで就職情報サイト・Web広告・合同説明会などの外部イベントが中心でしたが、近年は新しい手法が主流です。

特に、新卒に向けては分かりやすさが鍵となり、中途採用では仕事内容の発信が重視される傾向があります。

SNSでの発信

SNSを使った広報活動は、幅広く多数のターゲットに発信できるメリットがあります。双方向の交流も可能です。X(旧Twitter)・Instagram・Facebookなど、SNSの種類によって利用する年齢層が異なるため、ターゲットに合わせて使い分けましょう。

また、情報が埋もれないよう、更新の頻度を維持する必要もあります。継続的な運用にはある程度のコストがかかるため、ご注意ください。

オウンドメディアの作成

企業のオウンドメディアに注目する求職者は、年々増加しています。企業が持つ自社サイトや採用サイトには、自社の魅力を自由にアピールできるという利点があり、ターゲットの企業理解の向上・入社意欲の促進のほか、ブランディングの効果も期待できます。

オウンドメディアの立ち上げや運用を外注する場合は、金銭的コストがかかるでしょう。

動画コンテンツ・音声メディアの配信

動画コンテンツによる採用広報も、近年のトレンドです。YouTubeを使用してオフィスの環境紹介や社員の座談会などを配信すれば、情報が視覚的に伝わりやすく、採用活動が効率化できるでしょう。アニメーションを採り入れた動画や、ショートムービー「TikTok」の活用も増えています。

また音声配信サービス「Podcast」「Voicy」も注目されています。音声メディアでの発信は、何かしながら気軽に聴ける点が人気です。

ダイレクトリクルーティング

自社にマッチした人材に直接アプローチする「ダイレクトリクルーティング」も、近年トレンドとして注目されています。理想のターゲットが応募してくるのを待つのではなく、企業側が探して働きかける「攻めの手法」です。

候補者が自社をあまり認知していない状況からスタートするため、候補者の選定やアプローチにノウハウが必要です。

株式会社ABABAでは、効率的なダイレクトリクルーティングを支援するツールを提供しています。ダイレクトリクルーティング導入を検討している担当者の方は、資料をご覧ください。

採用広報を成功させるポイント

採用広報を成功させるポイントは3つです。

まず、バラエティに富んだ発信方法を活用すること。設定した目標やターゲットに合った手法を選び、発信しましょう。

次に、発信するメッセージに一貫性を持たせること。自社の社会的意義・誠実さ・人間味など、揺るぎないメッセージを発信することが重要です。

最後に、企業全体の社員を巻き込むこと。さまざまな部署や年齢層の社員にインタビューしたり、コンテンツ作成の協力を依頼したりすることで、よりリアルな生の情報がターゲットへと届くでしょう。

まとめ

採用競争が激しさを増す中、採用広報の必要性は年々高まっています。従来の採用手法に加えてトレンドの手法を導入し、新卒に対しても転職潜在層に対しても、自社の魅力を発信して企業認知を高めましょう。

採用広報を成功させるには、広報部・人事部だけでなく、経営陣や全社員を巻き込んだ戦略が重要です。また効果的なコンテンツの制作やオウンドメディアの運用には、外部のサービスやツールを利用することも検討してください。

株式会社ABABAでは、効率的な新卒採用を支援するシステムを提供し、企業の採用活動を支援しています。

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この記事の監修者

杉原 航輝(株式会社ABABA 執行役員)

関西外国語大学を卒業後、株式会社アイデムに新卒入社。法人営業として求人媒体や人材紹介を通じ、企業の採用支援に奔走。その後、株式会社ビズリーチにて関西支社の立ち上げに参画。ダイレクトリクルーティングを用いた採用コンサルティングで数多くの企業の課題を解決へと導く。バヅクリ株式会社では、新卒採用向けの内定者フォローや定着支援、ナーチャリング部門の立ち上げなどを牽引した。

2023年、株式会社ABABAに入社。執行役員としてマーケティング、インサイドセールス部門を歴任。現在は、組織の急拡大を支えるべく採用専任の責任者として、ABABAの「ファンづくり」を核とした採用戦略の立案・実行をリードしている。

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