採用担当者の頭を悩ませる問題に「面接は何回程度が妥当なのか?」という疑問があります。面接の回数については企業によってさまざまです。今回は、採用面接を3回実施する企業のメリット・デメリットと、面接時のポイントについて解説します。
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採用において面接3回は多すぎる?
採用における面接回数は、業種や職種によって多少の違いはあるものの、2〜3回の面接が一般的です。そのため、面接3回は、求職者から見ても平均的という印象でしょう。
一方で、3回という回数を「多い」と感じる求職者も少なくありません。しかし、企業側にとっては、一次で経験・スキル、二次で適性や現場との相性、三次で入社意思や長期的な活躍可能性を確認するなど、段階的に理解を深めるための合理的な戦略でもあります。また、複数の視点で評価することで、ミスマッチの防止や早期離職リスクの低減にもつながります。
比較的規模が小さい会社で社長面接1回というケースもありますが、金融業界・外資系などは4回実施する企業も珍しくありません。どちらがよい・悪いということではなく、それぞれの目的と採用フローの違いによります。
一般的な企業の平均面接回数とは
転職市場における面接回数は、平均すると2〜3回が一般的です。
大手企業では意思決定のプロセスがより多くの段階に分かれていることが多く、面接が3回以上に及ぶケースも見られます。特に、金融業界はリスク管理の観点から比較的回数が多くなる傾向があります。
一方で、中小企業や一部の製造業では2回前後に収まることも少なくありません。IT業界でも、職種によっては技術面接を含め3回実施するなど、業種や規模によって差が見られます。
「多すぎる」と感じる理由と心理的負担
面接回数が多いと感じる背景には、「何度も評価される」という緊張の継続や、結果が出るまでの不安の長期化があります。さらに、面接準備や企業研究にかかる時間、対面の場合の交通費や移動時間など、時間的・金銭的負担も無視できません。
近年はオンライン面接の普及によって移動の負担は軽減されつつありますが、回数そのものが多いことへの心理的プレッシャーは依然として残っています。
企業規模や職種で異なる面接回数とその理由
採用における面接回数は、企業規模や募集人数、重視する評価軸によって大きく異なります。そのため、回数だけで多い・少ないと単純に判断することはできません。
大手企業や人気企業、金融業界や外資系企業では、社会的信用やコンプライアンスへの意識が高く、価値観やリスク感度まで慎重に見極めるため、面接回数が増える傾向があります。
一方で、ベンチャー企業や中小企業では意思決定のスピードを重視し、経営層が短期間で判断するケースも少なくありません。さらに、専門職や技術職では資格や実務経験といった明確な基準があるため、適性試験や実技評価を重視し、面接回数を比較的抑える企業も多く見られます。
大手企業と中小企業の面接回数の違い
大手企業は採用人数が多く、応募者の母集団も大きいため、部門責任者や役員面接を含めて3回以上の選考を行うケースが少なくありません。評価基準も細分化されており、複数部署での合議を経ることが多いのが特徴です。
一方、中小企業は採用規模が小さく、経営層が直接判断する場合も多いため、1~2回の面接で完結する場合も多いです。選考プロセスが大手企業に比べて簡潔な傾向があります。
職種によって異なる面接プロセス
職種によって、面接プロセスは大きく異なります。
営業職ではコミュニケーション力や成果実績を重視し、ロールプレイを取り入れることもあります。技術職は専門スキルや実務経験の確認が中心となり、課題提出や技術面接が行われる場合があります。管理職の場合は、マネジメント経験や意思決定力、組織適応力など、より総合的な視点で評価されるのが特徴です。
面接回数の実態と業界・職種による違い
ここでは、25卒の学生における面接回数の実態について紹介していきます。上記でも触れたように、面接回数自体は企業の方針や業種などによっても異なるものです。「社会の風潮に寄り添うことが必ずしも是ではない」と理解したうえで、他企業の動向についてリサーチしてみましょう。
実際のデータを見ると、新卒採用では3回前後、中途採用では2~3回が平均的とされています。
もっとも多いのは2回ですが、金融業界や外資系企業では4回以上実施するケースもあり、リスク管理や価値観の適合性をより慎重に確認する傾向があります。一方、医療・技術職などは専門スキルを重視するため、適性検査や実技試験を組み合わせつつ、面接回数を抑える傾向があります。
平均選考回数の実態
以下に、25卒の平均選考回数を前年と並べて記載します。
- 上場企業……2.6回(前年2.8回)
- 非上場企業……2.1回(前年2.3回)
- 製造業……2.0回(前年2.1回)
- 非製造業……2.3回(前年2.4回)
全体で見ると2.2回が平均であり、前年の2.3回と比べると微減しているとはいえ、大きな違いはないといえるでしょう。強いて言えば上場企業のほうが、平均選考回数や一次選考~内々定までの日数が増える傾向にあるといえます。
また、同じ新卒採用でも営業職や総合職は人物面を多角的に確認する必要があるため、面接の回数が増えやすい一方、専門職や技術職はスキル・資格で一定の判断が可能なため回数が抑えられる傾向があります。複数回面接を行う背景には、適性や志望度、一貫性を段階的に見極め、入社後のミスマッチを防ぐ狙いがあります。
業界大分類別で見る平均選考回数の実態
以下に、業界大分類別での平均成功回数を記載します。
- 建設……1.7回
- 製造……2.3回
- 商社……2.5回
- 小売……2.5回
- 金融……2.5回
- マスコミ……2.9回
- ソフトウェア・通信……2.3回
- サービス・インフラ……2.1回
- 官公庁・公社・団体……2.4回
全体の2.2回と比べると、平均2.9回のマスコミ業界が選考回数が多い傾向に。また一次選考から内々定までの平均日数も、40.9回とマスコミ業界が長めとなっています(全体平均23.9日)。
一方、建設業界は平均選考回数1.7回、一次選考〜内々定までの平均日数は14.9日と、どちらも少なく短い傾向にあることがわかります。
一次~三次面接それぞれの役割
同じ企業内の面接でも、選考プロセスによってそれぞれの役割は異なるものです。ここでは、一次・二次・三次面接の役割についてご紹介します。面接ごとの役割を把握したうえで、効果的な自己アピールにつなげていきましょう。
一次面接の役割
一次面接では、おもに人事が担当します。応募者と自社との適性があるかどうかや、スキルセットの整合性をチェックするのが一次面接の目的です。応募者の基本的な人柄やモラルの所持、ビジネスマナーなども確認します。
人格的に問題がある場合はもちろん、最低限のコミュニケーション能力や身だしなみなどが足りていない場合は、一次面接で振るいにかけられます。また書類選考だけではわからない性格や思考などを確認するのも、一次面接の重要な目的です。
二次面接の役割
二次面接では、おもに現場の責任者が担当します。業務遂行能力や課題解決能力などの有無を評価することが二次面接の目的です。一次面接と比べると、より実践的かつ具体的な質問が増える傾向にあります。
企業によっては最終面接となるケースも。応募者の企業での働き方をイメージしてもらいつつ、企業と応募者との間にミスマッチがないかどうかを確認することが特徴です。スキルの具体性や組織へのフィット感などを精査したうえで、必要に応じて三次面接に進みます。
三次面接の役割
三次面接では、おもに部門責任者や役員、社長などが担当します。企業理念への共感やマインド面のチェックなどが三次面接の目的です。最初から三次面接を設けていない企業も珍しくなく、実施の際はより高難易度かつ厳しい評価がされる傾向にあります。
入社意欲や長期的なキャリアビジョン、企業への貢献意欲などについてやり取りをおこなったうえで、企業文化に馴染める人物であるかどうかを判断されます。企業の上層部が面接官を担うケースが多いため、企業自体への経緯を表す姿勢も重要といえるでしょう。
採用フローとは?一般的な新卒採用フローや採用フローを作成するメリットを解説!面接を3回する理由
採用面接を3回以上実施する企業の多くは、社員数の多い会社です。判断をする人が多いため、必然的に面接回数も多くなります。
ここからは、面接を3回する理由を4つ紹介します。
自社に合う人材かどうかを確認するため
面接では、求職者が自社の文化や社風にマッチする人材かどうかを見極めることは、重要なポイントです。しかし、1回の面接で自社に合った人材かどうかを測ることは難しいといえます。
そこで、3回の面接を実施することで、異なる面接官によりさまざまな視点から自社とのマッチング度を確認できます。3回の面接には相応の手間や時間がかかりますが、入社後のミスマッチを防げるところが大きな利点です。
【面接官必見】優秀人材を逃さない!採用面接で「能力・性格・価値観」を見抜く本質質問求職者の意思を確認するため
3回の面接は、求職者の意思を確認するためにも有効です。度々時間を調整して自社の面接を受けることは、自社への志望度が高いことを意味します。
また、「なぜ自社でなければならないのか」「同業他社と何が違うのか」などの質問を重ねてすると、自社への入社意欲が確認できます。どの程度掘り下げて自社について調べているかをチェックすれば、入社意欲の高さがより一層分かるでしょう。
加えて、入社後にどのような業務で価値を発揮したいのか、3年後・5年後にどのような役割を担いたいのか、といった具体的なキャリアプランを確認することも有効です。求職者側も、自身の経験がどのように貢献できるのかを具体例とともに伝えることで意欲と本気度を明確に示すことができます。
早期活躍が期待できるため
3回の面接によって求職者と自社の相互理解が深まると、求職者は入社後の早い時期から自社になじみやすくなります。求職者とコミュニケーションをとる機会が増えることで、本人の特性にあった適切な業務や配置を見極めやすくなるでしょう。
そのため、内定者が入社後すぐ会社の戦力となって活躍・貢献する可能性を高められます。
多くの目で見極められるため
3回の面接ごとに担当者を変えると、求職者を多くの視点から見極められます。
人事や採用担当者が実施する面接では、志望理由や自己PRから自社とのマッチング度を判断します。次の面接で、求職者の経験やスキルが自社の求めるレベルに達しているかを確認する人は、現場の担当社員や責任者などがよいでしょう。
最後の面接では、役員や社長が自社で活躍できそうかどうかをトータルで判断します。
このように、3回の面接を実施すると多くの目で求職者を見極められます。
面接を3回するメリット
面接を3回実施するメリットには、次のようなものがあります。
複数の視点で人材を見極められる
複数回の評価を通じて、求職者の多角的な側面を把握でき、隠れた魅力やパーソナルな部分にも気づけます。
そのため、適切な役割分担が可能となり、より正確に人物像を判断できます。特に、人柄や人間性を重視する企業においては、このアプローチが重要な判断材料となるでしょう。
また、求職者が自社を選んだ理由や志望動機をしっかり汲み取ることで、入社後のミスマッチやギャップを防ぎ、長期的な成功を支えられます。
例えば、人事担当者は人柄やポテンシャルを中心に評価し、現場担当者は実務能力やチームとの相性を確認します。さらに役員は、企業文化への適合性や将来的な貢献度を見極めます。
このように立場ごとに異なる視点を活用し、多角的な評価により立体的な人材像を把握することが入社後のミスマッチ防止や最適な配置判断につながります。
求職者との接点を増やせる
企業側と応募者が多く接することで、お互いの理解が深まります。
そのため、入社後の働くイメージが具体的に描けるようになり、応募者はより早く活躍できる可能性が高まります。
また、応募者が志望企業について深く理解でき、企業の雰囲気や仕事の内容に対する認識がより明確になるでしょう。このように、双方にとって有益な接点を増やせ、双方のミスマッチを減らす効果も期待できます。
たとえば、一次面接では事業内容や配属想定部署の概要を丁寧に説明し、二次面接では現場社員との対話を通じて具体的な業務内容や評価基準を共有します。三次面接では経営層が企業理念や中長期ビジョンを伝えることで、働く意味や将来像まで理解を深めてもらうことができます。
本人にあった業務や配置を見極めやすくなる
面接や選考過程を通じて、応募者の適性や強みを把握することで、より適した部署や業務に配置できます。
自分に合った仕事に従事することで、応募者は早期に活躍できるようになり、パフォーマンスも向上するでしょう。
このような配置によって、企業は効率的に人材を活用でき、応募者自身も仕事に対するモチベーションや満足度が高まるため、双方にとって大きなメリットがあります。
面接回数が多いことのメリットは、企業側だけのものではありません。求職者も自社の多くの社員に会うことで企業理解が深まり、入社後のイメージが描きやすくなります。
ミスマッチによる早期離職リスクが減少する
複数回の面接を通じて、業務内容や評価基準、企業文化を応募者に丁寧に共有することで、入社前の期待と実態のズレを大幅に減らすことができます。実際に定期的な面談制度を整備した企業では、勤続年数が整備する前と比べて2倍以上に伸びた事例もあります。
相互理解を深めることが、結果として早期離職率の低下につながります。
候補者の一貫性と本質を見抜ける
複数回の面接を通じて同様のテーマを角度を変えて質問することで、回答の一貫性や価値観の軸を確認できます。
一次では経歴や志向性、二次では具体的な行動事例、三次では意思決定の背景を掘り下げるなど、役割を分担することで表面的な受け答えではなく本質的な人柄や能力を見極めやすくなります。
面接を3回するデメリット
面接を3回実施するデメリットとして、次のようなことが挙げられます。
採用担当者や面接官にとって負担が大きい
選考プロセスには時間と金銭面での費用がかかるため、採用担当者や面接官にとって負担が大きい場合があります。
面接や選考に時間を割くことによって、日常業務が圧迫され、業務の進行に支障をきたすことも考えられます。
また、社内での調整も必要となるため、採用活動にかかるリソースの効果的な管理が重要です。過度に面接を繰り返すことで、負担が増大し、他の業務に影響が出る可能性もあるため、バランスを考慮した対応が求められます。
採用における課題|解決するための方法やポイントもまとめて解説求職者にとっても負担になる
複数回の面接を受けることは、求職者にとっても負担が大きいといえます。
特に3回以上の面接が必要となると、それぞれの面接に合わせて時間を確保する必要があり、スケジュール調整が大変です。
また、対面で面接をする場合、交通費や移動時間などの金銭面での費用が発生し、金銭的な負担もかかります。特に遠方からの応募者にとっては、移動の負担が重いため、企業側はオンライン面接の活用や柔軟な対応の検討が求められます。
人事担当以外の社員も面接する機会が増え、社内調整が難しい
人事以外の社員が面接に関与する場合、調整が複雑になることがあります。
特に現場の社員にとっては、日々の業務の合間での面接が難しく、時間を確保するために調整が必要です。
また、役員面接を実施する場合、役員のスケジュールが限られていることが多いため、面接の日程調整がさらに困難になることがあります。そのため、社内全体で面接のスケジュールをうまく調整し、役員や現場社員に負担をかけないよう配慮することが重要です。
他社の内定が先に出てしまう可能性がある
応募者は多くの場合、複数の企業の選考を並行して進めています。
そのため、面接プロセスが長引くと、他社で先に内定をもらう可能性が高くなります。もし他社の内定が早く決まった場合、求職者はその企業への入社を決定する可能性があるため、内定辞退につながることがあるでしょう。
このような事態を避けるためには、企業側も選考スピードを意識し、できるだけ迅速に結果を伝えることが重要です。また、候補者が他社との比較をしやすくなるため、面接の段階で自社の魅力を十分に伝えることが求められます。
上記以外にも、面接に時間や労力をかけたにもかかわらず不採用になった求職者から、SNSで悪評を書かれるリスクもあります。
選考期間の長期化による優秀人材の逸失リスク
面接回数が増えると選考期間が長期化し、その間に他社から内定を得た優秀な人材を逃してしまうリスクがあります。特に、売り手市場ではスピードが重要です。
対策としては、各面接の目的を明確化し日程調整を迅速に行う、評価基準を事前に共有して判断を早めるなど、プロセスの効率化が欠かせません。
面接官の十分な教育が必要になる
面接官に十分な教育が必要になることも、面接の回数が多いデメリットです。応募者は多くの面接官と話す機会があるため、面接官の人間性や言動を見る目が肥えています。応募者によっては「面接官の言動や態度が気になった」という理由で辞退する可能性もあるでしょう。
面接官の教育は、優秀な人材の確保や、内定辞退率の減少に直結します。十分な教育やトレーニングをおこなったうえで、ハラスメントやトラブルの防止につなげることが重要です。
面接を3回するときのポイント
面接を3回するには事前の準備が重要です。回数が進むにつれて「3回の面接は多すぎるのでは?」という懸念も出てくるでしょう。そのような懸念を防ぐために、合理的な面接が求められます。
回答に矛盾がないかを確認する
2回目・3回目の面接では、先に回答した内容と矛盾がないかどうかを確認します。
前の回答と矛盾した返事をする場合は、本心からの回答でない可能性があります。志望理由や入社したら担当したい業務などについて質問し、回答に矛盾がないことを確認をしましょう。
話を聞く中で矛盾を感じたら、異なる質問を挟んだ後に再度同じ内容の質問をすることで、回答の矛盾を確認しやすくなります。
他社の選考状況を尋ねる
他社の選考状況を尋ねることで、求職者の自社への志望度を測れます。応募先の業界や職種を聞き出し、自社への志望と整合性が取れるかどうかを確認しましょう。
応募先に統一性がない場合は、その理由を尋ねます。また、他社の選考状況が分かれば、自社の採用プロセスや内定を出すタイミングも検討できるでしょう。
面接官への教育をする
面接官に求められることに、求職者の能力を見極めるスキル、価値観や志向性を引き出すスキルなどがあります。他にも、面接官同士で目的や選考基準を統一したり、各々の役割や確認ポイントを押さえたりするなど、意思統一と連携プレーが重要です。
3回の面接をより効果的なものにするためにも、これらの点を活かせる面接官への教育を徹底しましょう。
各面接の目的を明確化する
面接を3回実施する場合は、各回それぞれ目的を明確に持って行うことが重要です。
一次面接では基礎的な経験・スキルや志望動機の確認、二次面接では実務適性やチームとの相性、三次面接では入社意思や価値観の一致を見極めるなど役割を整理します。評価観点を事前に共有することで重複質問を避け、選考の質を高められます。
候補者への負担を考慮したスケジューリング
候補者への負担を抑えるには、柔軟な日程調整や夜間・土日の面接枠設定、一次面接のオンライン実施などの工夫が有効です。
さらに、「複数回を同日に集約する」、「選考間の待機期間を短縮する」、「事前に所要時間を明示する」などの配慮も重要です。こうした柔軟な対応が志望度低下や辞退防止につながります。
合否までの期間を早める
面接回数が多く合否判定までに時間がかかると、内定辞退や選考辞退が起こる場合があります。合否判定を待つ期間は、求職者にストレスがかかりやすい期間でしょう。
合否判定が遅いと、選考に落ちたのではないかと判断し、他社の選考を進める可能性も考えられます。最後まで選考を辞退せず、面接を受けてもらえたとしても、それまでに募った不信感から内定辞退が起こる可能性があります。
そのため、面接を3回する場合は、選考や合否の連絡はスピーディーに行いましょう。
3次面接で企業が見るべきポイント
3次面接では、すでにそれまでの選考で応募者の人となりが分かっているため、1次や2次とは異なる目線での選考が必要です。
ここからは、3次面接において企業側が重視することをおすすめするポイントを紹介します。採用活動の参考にしましょう。
入社意思
3次面接は、内定を出す確率が高い人材に対して、最終的な入社の意思確認を行いましょう。内定を出したときに入社する意欲の有無を面接段階で確認しておけば、内定辞退を未然に防げるでしょう。
3次面接ではそれまでの選考と異なり、ある程度企業の方針に合う応募者が残っている状況です。応募者に差をつけるには、入社意欲の高さでランク付けするとよいでしょう。
入社意欲が高い応募者を残すことで、入社後の活躍が期待できます。
一次面接からの一貫性
面接ではその場その場の回答だけではなく、書類や前の面接での受け答えも評価に入れる必要があります。評価に迷う人材がいる場合は、エントリーシートから回答に一貫性があるかを確認しましょう。
エントリーシート提出時と面接時で就活に対する考えが違うことがあるため、主張が変わること自体は不自然ではありません。前の選考から主張が変わっている点があるときは、ただちに低評価をつけるのではなく、なぜか理由を聞くとよいでしょう。
企業とのマッチ度
三次面接では、単純なスキルや人柄だけでなく、企業とのマッチ度も重視されます。
特に新卒採用では、即戦力なスキルよりも、将来的な企業とのマッチ度の方が重要視される傾向です。
それぞれの企業における仕事への適性に加えて、仕事において重視する価値観や将来のビジョンなど、さまざまな視点から企業に合う人材を探しましょう。
ミスマッチは内定辞退・早期離職にもつながるため、多様な質問から企業との相性を確かめることが重要です。
自社について十分調査したと分かる逆質問
三次面接では、自社について十分調査したと分かる逆質問を求めましょう。逆質問のテーマ例としては、他社との連携やSDGsへの取り組み、非デジタル領域におけるDX導入、具体的な事業展開や事業内容などが挙げられます。
たとえば、「中期経営計画で掲げている〇〇戦略の進捗はどのように評価されていますか」「主力事業の今後3年間の成長ドライバーは何でしょうか」「配属予定部署が直面している課題と期待される役割を教えてください」など、公開情報を踏まえた具体的な質問は企業理解の深さを示します。
企業への理解度が問われる三次面接では、事前リサーチの深さが評価ポイントにつながります。自社への関心や志望度の高さが伝わる質問をしてくる応募者であれば、入社後の活躍もより期待できるでしょう。
長期的なキャリアビジョンと企業理念の共感度
候補者の長期的なキャリアビジョンと企業理念への共感度を確認することも重要です。
「5年後・10年後にどのような役割を担いたいか」「当社の理念のどの点に共感したか」「当社で実現したい目標は何か」といった質問を通じて、方向性の一致や価値観の親和性を見極めます。理念と将来像が結びついて語られているかどうかが評価のポイントです。
入社後の活躍
具体的にどの部署で活躍できそうか、どのように企業に貢献できるかなども、三次面接においては重要な評価点です。
入社後にやりたいことがあいまいな候補者を採用すると、本人の希望をもとに人材を成長させることが難しいでしょう。
将来の展望として、入社後に挑戦したいことや成し遂げたいことなど、キャリアプランにつながる考えの確認がおすすめです。入社後の活躍がよりイメージできる学生を採用するとよいでしょう。
3次面接の活用方法
採用活動において、内定辞退を防ぐためには、応募者との接点を増やし、より深く見極めることが重要です。
特に「ほぼ内定」の段階で辞退率を下げたい場合や、有望な人材が多い場合、追加の面接を通じて入社意欲を確認し、最適な人材を選定する方法が有効です。詳しく解説します。
「ほぼ内定」だが内定辞退率を下げたいケース
面接回数を増やすことで、応募者との接触機会が増え、関係性を深められます。
そのため、応募者の人柄や仕事への意欲を正確に見極めて、内定を出す判断の精度を高められます。加えて、面接の回数を重ねることで、企業側が応募者に対して「口説く」時間も増えるでしょう。
そのため、応募者の不安や疑問に対応し、企業の魅力を伝えられ、内定辞退を防ぐための説得材料を増やせます。また、時間が増えることで、入社意欲の確認や職場環境に合った人材を選ぶ精度も向上し、最終的に内定辞退を減らす効果が期待できます。
1次2次で基準を満たした人材が多いケース
1次面接、2次面接を通過した有望な候補者が多く、採用人数よりも人材が上回る場合、さらに絞り込むために3次面接を実施することがあります。
この3次面接では、通常、役員や経営層が面接官となり、入社意欲やポテンシャルの評価を確認します。単なるスキルや経験だけでなく、企業への適応力や将来性を見極めるためのステップです。
特に、企業に対して強い関心を持ち、長期的に貢献できる可能性がある人材を選定するため、3次面接は非常に重要な選考段階です。この段階を通過することで、より組織に適合する人材を見出せ、最終的な採用決定につながります。
経営層が直接評価したいケース
幹部候補や高度な専門スキルを持つ人材、事業拡大に直結する戦略的ポジションの採用では、経営層が直接評価に関わる意義が大きくなります。
企業理念との整合性や中長期ビジョンへの貢献可能性、経営視点での課題解決力などを確認することで、組織全体に与える影響まで見据えた判断が可能になります。
応募者によっては面接回数を3回より減らす選択肢もある
当然ですが、企業面接の回数は法律によって定められているわけではありません。「面接は基本的に3回」と決めている会社でも、応募者や状況によっては面接回数を3回より減らす選択肢もあります。
企業は1人の応募者に内定を出すために、膨大な時間と労力をかけています。あらかじめ採用する判断材料が揃っており、企業にマッチしているとわかる応募者であれば、無理に面接回数を増やす必要はないのです。むしろ早期に採用の意思決定ができれば、内定辞退のリスクも下がり、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。
面接回数を減らす判断基準とは?
即戦力人材や信頼できる紹介経由の応募者、希少な特定スキルを持つ人材などは、評価材料が十分にそろっている場合、面接回数を減らす判断も有効です。
過去実績や推薦内容が明確で、一次・二次面接で適性や意思が確認できた場合には、選考を簡略化し、迅速に意思決定する判断を下せるようにしておきましょう。
そもそも面接回数が多すぎる場合
企業によっては、そもそも面接回数が多すぎる可能性も考えられます。何年も前から固定されている回数だけが形骸化され、面接の本来の目的を見失っていることもあるでしょう。「面接回数の多さが応募者や採用担当者に悪影響を及ぼしている」と判断した場合は、採用プロセスの見直しが必要です。
たとえば「面接回数を2回に減らす代わりに、適性検査やAIツールの導入などで応募者を見極める」や「2回目の時点で役職にも面接に参加してもらい、スキルセットのほかに企業理念へのマッチングも同時に評価してもらう」などの改善案が挙げられます。
面接回数の多さから見える企業の特徴
面接回数が多い企業には「採用は投資でありリスク管理」という発想が強く、慎重に見極める企業風土が見られます。
たとえば人事・現場責任者・関係部署・役員など複数の立場で評価し、合議制で最終判断するため、面接が段階的に増えやすい傾向があります。また承認プロセスが多段階で、コンプライアンスや社内ルールへの適合も重視されることが多いです。その分、候補者の一貫性や価値観、長期的な貢献可能性まで、丁寧に確認する設計になっている点が特徴です。
よくある質問
面接は何回が普通?
転職における面接回数の平均は約2.2回です。回数別では2回が67%と最も多く、次いで3回(25%)、1回(6%)、4回以上(2%)となっています。
職種別では金融系職種の回数が多く、3回が44%、4回以上も16%と、全体平均を大きく上回る傾向があります。
面接が3回あった場合の通過率は?
三次面接の通過率は一般的に約50%前後とされています。一次で20~30%、二次で40~50%に絞られた候補者が進むため、最終面接では入社意思や役員とのマッチ度が重視されます。企業ごとに実施目的や採用人数、選考期間が異なるため通過率も変動しますが、転職者でも十分に通過は可能です。
まとめ
面接3回は必ずしも「多すぎる」とは言えず、企業規模や職種、採用方針によって適切な回数は異なります。
一次~三次面接にはそれぞれ役割があり、複数回行うことで多角的な評価や相互理解が進み、ミスマッチ防止につながります。一方で、選考長期化による人材逸失などのリスクもあるため、目的の明確化や効率的な運用が不可欠です。
自社の採用戦略に応じて、回数とプロセスを最適化することが重要といえるでしょう。
採用活動で効率よく成果を上げたい場合は、「ABABA」の活用もおすすめです。
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| ・他社の最終面接まで進んだ優秀な人材を見つけられる ・内定辞退者と「お祈りエール」によって関係をスムーズに継続できる ・採用活動の手間や費用を削減でき、3回の面接に労力を割ける |
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この記事の監修者
杉原 航輝(株式会社ABABA 執行役員)
新卒・中途採用領域を中心に、法人向けの採用支援や採用コンサルティングを経験。ダイレクトリクルーティングを含む採用戦略設計から実行支援まで携わる。
また、新卒採用における内定者フォローや採用定着を目的とした施策設計・立ち上げにも従事。
2023年より株式会社ABABAに参画し、執行役員としてマーケティングおよびインサイドセールスを管掌。




