理系学生を採用したい!ポイントとおすすめの方法を一挙紹介

理系人材の確保は企業の成長において非常に重要です。しかし、理系学生の採用には特有の難しさがあり、どのようにアプローチすればよいか悩みも多いところです。
この記事では、理系学生を効果的に採用するためのポイントと具体的な方法を詳しく紹介します。
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理系学生の特徴
理系学生は、論理的思考力や問題解決能力が高いことが特徴です。
彼らは、実験や分析を通して多くのデータを扱い、その根拠に基づいた結論を導き出すことが得意です。論文や文章を書く力が高い場合も多く、専門的な内容を分かりやすく伝える能力があります。
また、特定分野における専門知識や技術力も持ち合わせているため、それを活用できる職場を選ぶ傾向があります。
これらの特徴を理解し、採用活動に生かすことが成功の鍵といえるでしょう。
理系学生の採用が難しい原因
理系学生に魅力を感じ、採用したいと考える企業は多いでしょう。一方で、採用が難しく苦戦する企業が多いのも事実です。
ではなぜ理系学生の採用は難しいのか、理由についてはご存じでしょうか。正しい対策をとれるよう、理系学生の採用が難しいといわれる原因を知っておきましょう。
就職活動を行うタイミングが限られる
理系学生は、文系学生に比べて就職活動を行うタイミングが限られています。多くの学生が本格的な就職活動を始める3年生から、理系学生は研究室に入ることも多いでしょう。
そのため研究で忙しく、就職活動を始めるタイミングが遅くなりやすい点が考えられます。
通常の授業に加えて研究やゼミ、学会への発表など理系学生の3〜4年生は多忙で、会社説明会への参加や面接のスケジュールを確保することも困難です。
理系学生が就職活動に割ける時間は少なく、アプローチするタイミングが限られてしまうため採用活動が難しいといわれています。
理系学生の数が少ない
そもそも理系学生の数そのものが少ない点も、採用が難しい理由のひとつです。文部科学省の資料によると、大学生全体のうち理系学生が占める割合は減少傾向にあり、文系学生よりも少ないとされています。
理系学生の母数が少ない背景には、学費の高さや理数に対する興味・関心の低下などが原因で、理系に進む学生が減少していることが考えられるでしょう。
さらに、理系学生は大学を卒業して就職するのではなく大学院への進学率が高く、新卒で就職する人数が限られることも原因のひとつです。
出典:文部科学省『文部科学統計要覧(令和6年版)』
理系学生の需要が高い
専門分野の研究をしていて専門知識を持っているほか、データや数字を扱うことに慣れている理系学生の需要が高いことも、ひとつの要因といえるでしょう。
内定率も文系より理系の方が高いことが分かっていることからも、理系学生の需要の高さが伺えます。
特に機械工学やプログラム系、会計・簿記やマーケティングなどの分野は企業のニーズが高い分野です。採用したい企業数に対してその分野の専門知識を持つ学生が少ないことも、理系学生の採用が難しい理由といえるでしょう。
出典:経済産業省『理工系人材需給状況に関する調査結果概要』
大手志向が強い
優秀な理系学生の多くは、大手志向が強い傾向にあります。そうでなくても限られている理系学生の応募が大手企業に集中しやすく、中小企業は接触の機会を作ること自体が難しいでしょう。
大手企業は給与や福利厚生、充実した研究設備などの魅力が多いため、中小企業は比較したときに十分魅力を感じてもらえるようなアピールをしなければなりません。
説明会やカジュアル面談などを通して、より多くの学生に自社を知ってもらうことから始め、魅力や自社ならではの強みを伝えなければ採用は難しいでしょう。
推薦で就職先を決める場合がある
通常、大学生が就職活動をする際には、「複数の企業へ同時にエントリーして説明会に参加し、同時進行で選考に進んで内定を獲得」という流れが一般的です。
しかし、理系学生の場合は大学や研究室の推薦によって就職先が決まるケースもあります。積極的に就職活動を行わず、推薦による就職を希望する理系学生も多いのが現状です。
そのため大学や研究室とのパイプを持たない企業は、アプローチする機会があまり持てず不利になりやすいでしょう。
理系学生が企業に求めていること
理系学生を採用したいならば、企業に求めていることを理解する必要があります。理系学生はそれぞれ専門的な知識を持っているため、文系学生とは違う部分を重視する人も少なくありません。
理系学生は企業に何を求めているのか解説します。
自分のスキルを活かせること
理系学生は、自分の専門的なスキルや知識を活かせる職種に関心を持つ傾向があります。しかし、一般企業においては理系学生が専門性を発揮できる職種の募集枠が限られていることが多く、希望する分野での就職が難しいと感じるケースも少なくありません。
一方で、理系学生は単に知識を活かすだけでなく「新たな価値を生み出したい」「社会に貢献したい」などのやりがいも重視する傾向があります。たとえば、AIや再生可能エネルギー、ロボット開発、環境技術など、自分のスキルを活かしながら社会に新しい価値を提供できる分野に魅力を感じる学生が多いです。
そのため、理系学生を採用したいのであれば、企業側は専門性を活かせる業務内容や、社会課題の解決につながるプロジェクトへの参画機会を積極的にアピールすることがポイントとなります。
理系人材の活動事例の公開
理系学生の場合。自分と同じ分野で活躍している先輩の事例や実績を知りたいというニーズが比較的強い傾向にあります。入社後のキャリアビジョンが明確であることを重視しているためです。
そのため、企業側は理系人材の活動事例を積極的に公開することをおすすめします。ポイントとしては、実際の仕事内容や成長のプロセス、研究内容がどのように活かされているかを具体的に伝えることです。
たとえば、同じ専攻出身の社員による仕事紹介や、入社後のキャリアパス、プロジェクトでの実績などを採用イベントや説明会で紹介するとよいでしょう。
また、研究内容や専門性と業務の接点を明示することで、企業とのミスマッチ防止にもつながります。
福利厚生や給与
理系学生は企業選びにおいて、給与の高さだけでなく、待遇や福利厚生の充実度も重視しています。住宅手当や資格取得支援、教育制度などの福利厚生が整っているかなどは企業への志望度を左右する大きなポイントです。
また、産休・育休や介護休暇など、ライフイベントへの柔軟な対応ができるかどうかも重要視されています。
そのため、企業は給与面だけでなく、福利厚生やワークライフバランス、ライフステージの変化に応じた支援制度などを積極的にアピールするとよいでしょう。
理系学生を採用するときのポイント
理系学生を採用する場合、どのようなことを心がければよいのでしょうか。ここでは効果的な計画の立て方や母集団の形成方法、魅力に感じてもらえる業務の提供、企業からのアプローチ方法などのポイントを解説します。
理系学生に配慮した採用計画を練る
理系学生を採用する際は、彼らのスケジュールに配慮した計画が鍵を握ります。
理系学生の授業や研究のスケジュールを把握し、特に卒論や修論の時期と重ならないように選考日程を設定しましょう。
また、オンライン面接を導入すると、移動時間や交通費の負担が軽減されます。学生が効率的に就職活動に取り組めるようなサポートが重要です。
このような取り組みで学生の負担を減らし、より多くの理系学生が応募する動機付けとなるよう、計画を立てましょう。
理系学生の母集団を形成する
理系学生の母集団を形成するには、理系に特化した合同説明会や就活サイトの積極的な活用が有効です。理系学生が興味を持ちそうな、高度な技術をテーマにしたセミナーの開催やバーチャルイベントの実施も向いています。
また、大学の理系学部や研究室との連携も欠かせません。教授や研究室のネットワークを活用することで、優秀な学生に直接アプローチする機会が増えます。
これらの方法の組み合わせで、理系学生の母集団を効果的に形成できます。
企業からアプローチをする
企業から理系学生にアプローチする際は、自社の魅力を効果的に伝えることが重要です。例えば、企業の技術力や研究開発の実績、働きやすい研究環境などがあげられます。
また、自社の従業員に理系出身者がいる場合は、OB訪問の活用もおすすめです。OB訪問を通じて、学生は職場の雰囲気や業務内容を直接把握でき、企業への興味が高まります。
理系学生が魅力に感じる業務を用意する
理系学生を採用する際には、学生が魅力的だと感じる業務の提供が重要です。
研究や開発に関わるプロジェクトを提供し、学生が自身の専門知識を生かせる業務環境を整えましょう。学生の研究内容との親和性を考慮し、彼らが興味を持ちやすい業務を割り当てることも効果的です。
また、明確なキャリアプランを提示することで、将来の成長やキャリアパスを具体的にイメージできます。これらの準備により、理系学生のモチベーションを高め、長期的な雇用関係の構築が可能です。
具体的な業務内容を伝える
理系学生を採用するときは、具体的な業務内容を明確に伝えることが重要です。ミスマッチによる内定辞退や早期離職を減少させられます。
理系の従業員との交流会を開催し、実際の業務内容や職場の雰囲気を伝える機会を設けましょう。
1〜2年生から接点を増やす
理系学生の採用を強化するには、就職活動を本格化させる前の1〜2年生の段階から積極的に接点を増やすことが有効です。たとえば、就活生向けではなく1〜2年生を対象とした企業説明会やキャリアイベント、職場見学などを開催することで、早期から自社の存在や魅力を知ってもらう機会を作れます。
1〜2年生から接点を持つ取り組みは、学生が3年生や4年生になって就職活動を始める際に、再び自社を志望先として選んでもらえる可能性を高める効果が期待できます。
また、早期から企業と関わりを持つことで、学生自身も業界理解やキャリア形成への意識が高まり、ミスマッチや早期離職のリスクを減らすことにもつながるでしょう。
理系学生の採用に向けた採用制度の改善
理系学生を積極的に採用したい場合は、採用制度の改善を検討することがおすすめです。
苦戦する企業が多い理系学生を採用するためには、従来の方法では難しいこともあるでしょう。理系学生の採用に向けて制度を見直してみてはいかがでしょうか。
インターンシップを実施する
理系学生に向けた、専門性の高いインターンシップを実施するのがおすすめです。文系学生向けのインターンシップとは異なり、応募できる学部学科を限定して専門性を活かせるコンテンツを用意したインターンを実施するとよいでしょう。
より専門性の高い実務を体験できたり自分の研究に役立つ内容だと、理系学生の興味関心を惹きやすくなります。
理系学生を採用するためには、自社に興味を持ってもらうことが大切です。自身の専門性を活かしたいと考える理系学生を惹きつけられるようなインターンシップを実施しましょう。
ジョブ型採用を導入する
これまでとは違う採用手法を試してみるのもよいでしょう。
特に専門性の高い理系学生を採用するためには、特定の職務に適した人材を採用するジョブ型採用を導入するのもおすすめです。
ジョブ型採用を導入すれば、理系学生が在学中に学んだり研究した、専門知識やスキルを活用できる職務に限定して採用できます。
採用したい特定の職務内容が決まっている場合におすすめの方法です。専門性の高い人材をピンポイントで確保できるため、理系学生の採用を成功させるのに適しているでしょう。
理系学生の研究を選考に活かす
理系学生の多くは、大学3年生から研究室に入って研究に取り組みます。その分野に愛着を持って研究に取り組み、得た知識やスキルを活かして働きたいと考える学生も多いでしょう。
そのため研究内容をそのままエントリーや選考に活かせる仕組みを設けることで、学生側が「自分に興味を持たれている」と感じられたり、逆に企業への興味関心が湧きやすくなります。また、研究内容や分野を聞くことでミスマッチを防ぐことにもつながるでしょう。
研究で忙しくなかなか就職活動に専念できない理系学生でも、研究内容をそのまま就職活動に活かせればエントリーしやすくなるメリットもあります。
理系学生を採用したいときのおすすめの方法
理系特有のスキルや知識を持った学生は、どのように見つけ出してアプローチすればよいのでしょうか。ここでは、理系学生を採用するための4つの方法を具体的に解説します。
理系に特化した就活サイトへの登録
理系学生を効果的に採用するためには、理系に特化した就活サイトへの登録が有効です。例えば、「エンジニア就活」や「理系ナビ」などのサイトを活用すると、理系学生に特化した求人情報を提供できます。
これらのサイトは、理系学生が求める情報を集約しているため、効率的なアプローチが可能です。
また、企業の技術力や実績、入社後の具体的な業務内容を掲載し、学生が関心を持ちやすい情報を掲載するよう心がけましょう。
大学や研究室とのつながりの利用
理系学生を効果的に採用するには、大学や研究室とのつながりが重要です。大学や教授との交流を深めることで、優秀な学生に直接アプローチする機会を得られます。
また、自社のOBとのつながりを活用し、OB訪問や講演会を通じて学生に企業の魅力を伝えることも効果的です。
さらに、大学や研究室と提携を結ぶと、インターンシップや共同研究の機会を提供し、学生との関係を強化できます。
地方へのアプローチを強化する
地方の理系学生は、都市部の理系学生よりもさらに就職活動に消極的な傾向にあります。
得られる情報が圧倒的に少ないことや、説明会や面接のため交通費や移動時間などが多くかかることなどから、積極的な就職活動ができない地方の理系学生は多いでしょう。
激化する理系学生の採用競争を勝ち抜くためには、地方へのアプローチを強化するのもひとつの手です。
オンライン説明会を開催したり交通費や宿泊費の補助をするなどして、学生の負担を減らすと地方の理系学生も就職活動がしやすくなります。
ビジネスSNSの利用(LinkedlnやLaboBase)
理系学生を効果的に採用するには、ビジネスSNSの活用が有効です。
特に、LinkedInやLaboBaseなどのプラットフォームを利用すると、理系学生に直接アプローチが可能です。これらのSNSでは、学生のプロフィールや研究内容、スキルセットを詳細に確認できるため、求める人材を効率的に見つけられます。
また、企業の技術力、研究環境、求人情報を詳細に発信すると、理系学生の関心を引きやすくなります。
ダイレクトリクルーティングの活用(ABABAなど)
ダイレクトリクルーティングは、企業が求める人材に直接アプローチできる手法として注目されています。
ABABAは、企業が求めるスキルセットを持つ学生に対して直接アプローチできるプラットフォームを提供しています。ABABAの活用で、効率的に他社の最終選考まで残った理系学生を見つけ出せるでしょう。
ABABAのダイレクトリクルーティングは、理系学生の採用において、選考時間を節約しつつ質の高いマッチングを実現できます。
採用のヒントに!理系学生の学部別の特徴まとめ
理系学生は各学部で身につけた専門性やスキルを活かし、さまざまな分野で活躍しています。学部ごとの特徴を理解することで、より効果的な採用活動や人材配置につなげることができるでしょう。
それぞれの学部別に、理系学生の特徴を解説します。
工学部系
工学部系の学生は専門知識だけでなく、問題解決能力や論理的思考力など、幅広い職種で活躍できる汎用的なスキルを持っていることが特徴です。
そのため、製造業やIT業界を中心に人気が高く、研究開発、設計、生産技術、品質管理、情報システムなど、さまざまな分野で活躍しています。
近年では、AIやIoT、ビッグデータといった先端技術に関わる職種への関心も高まっており、専門知識を活かして社会に貢献したいという意欲を持つ学生が多いです。
理学部系
理学部系の学生は、自然科学の探求を通じて培われた高い分析力や論理的思考力を持つことが強みです。
そのため、メーカーの研究開発部門や、データ分析が重要なIT業界での活躍を望む学生が多いです。実際に理学部系出身者は、専門知識を活かした研究開発やデータ解析、品質管理などの業務に携わるケースも少なくありません。
近年では、AIや機械学習といった分野でも理学部出身者の知識やスキルが求められており、活躍の場が広がっています。
薬学部系
薬学部系の学生は、医薬品に関する専門知識を豊富に持っており、その知識を活かして医療機関や製薬会社への就職を希望する人が多い傾向にあります。薬剤師として病院や薬局で働くことはもちろん、研究開発職として新薬の開発に携わる道も人気です。
近年では、医薬品だけでなく、化粧品会社や食品メーカーなどでも、薬学の知識を活かせる場面が増えており、品質管理や研究開発の分野で活躍する薬学部出身者もいます。
情報学部系
情報学部系の学生は、情報処理能力やデータ解析スキルに優れており、実践的なプログラミング経験を持つ人が多いのが特徴です。自分の専門性を活かしてキャリアアップを目指す学生が多いです。
そのため、情報系のスキルを活かし、卒業後はプログラマーやシステムエンジニア、データサイエンティストなどIT分野の専門職に進む人が多く見られます。AIやクラウド、Web開発など先端技術分野への関心も高いです。
農学部系
農学部系の学生は環境問題や食料生産、資源管理など、社会的課題の解決に貢献できるスキルを持っていることが大きな特徴です。農業工学やバイオテクノロジーの知識を活かして、農業分野だけでなく、製造業や食品メーカー、環境関連企業など幅広い業界で活躍する人材も多いです。
近年はスマート農業やAI、ロボット技術の導入が進み、データ分析やITスキルを持つ農学部出身者の需要も高まっています。また、農学部で培った課題解決力や現場での実践力は、製造業や物流業など異業種でも高く評価されています。
まとめ
この記事では、理系学生の特徴や採用のポイント、おすすめの方法について詳しく解説しました。
優秀な理系学生の採用は、技術研究系の企業にとって非常に重要です。
理系学生の特徴やスケジュールを把握し、効果的な採用計画を立てることが成功の鍵となります。具体的には、理系に特化した就活サイトの活用や大学との連携、ビジネスSNSの利用、ダイレクトリクルーティングなどがあげられます。これらの方法を組み合わせることで、優秀な理系学生を効率的に採用し、企業の技術力向上に貢献できるでしょう。
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