理系が人材不足なのはなぜ?理系採用のための対策方法も解説!

デジタル技術が進歩し、さまざまなものにITは活用されています。これに伴い、エンジニアの需要が増加傾向にあるものの、理系の人手不足は深刻なことをご存じでしょうか。
今回は、理系が人材不足の理由と理系を採用するための対策をご紹介します。
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理系人材とは
新卒での就活をする人材のうち、理学・工学・医学・自然学を学ぶ人材のことです。ここでは、多くの企業が求める理系人材の魅力や、企業が理系人材に求めるものについてご紹介します。
理系人材の魅力
理系人材は、研究や理論に基づいて答えを導き出すため、以下のような魅力があります。
・論理的思考・問題解決力
・数値・データを大切にする
・目的意識
・継続性
・科学・工学への関心
・コンピューターの知識
特に、問題解決力は業種に関わらず社会人として必要な能力です。なぜなら、社会人になると、発生したトラブルを自身またはチームで解決しなければならないためです。
他にも、社会人として役立つスキルを自然と身につけている理系人材は、戦力になる確率が高く多くの企業が求めます。
企業が理系人材に求めるもの
前述の通り、理系人材に特有の魅力があります。その魅力を踏まえて、企業は理系人材に以下を求めます。
・ITスキルの高さ
・DXに欠かせない主戦力への成長
・論理的・データドリブンな問題解決
・チャレンジ精神
・コミュニケーション力
最近では、ITの普及によってITスキルやデジタル領域の知識が求められます。
理系が人材不足なのはなぜ?
理系の人材不足が深刻化する背景には、以下の理由が考えられます。
・理系学生の数が減少している
・理系学生に対するニーズの高まり
・大手企業志向が強い
・就職活動に使える時間が少ない
・大学院へ進学する学生の増加
・大学や研修室への推薦就職
それぞれの理由について詳しく解説します。
理系学生の数が減少している
少子化の影響もあり、大学進学者全体の数が減少しています。
また、理系学生は文系学生と比べても少ない傾向です。
そのため、理系学生の数そのものが減少することで、理系の人手不足を招いています。
理系学生の数が少ないため、自社を選んでもらうためには自社の魅力を伝えることや、適切な採用フローの構築が求められます。
理系学生に対するニーズの高まり
ITの活用やDX(デジタルトランスインフォメーション)の推進によって、エンジニアの需要は急増しています。その一方で理系学生は減っているため、エンジニアの人手不足は深刻な問題です。
IT技術は日々進歩しており、さまざまな場所での活用が進んでいます。また、国全体でDXの推進を進める動きが加速しており、各企業でITやDXを活用できる理系の人材が必要です。
理系学生の需要に対して供給が足りていないことで人手不足が深刻化しています。
大手企業志向が強い
どの企業でも、理系人材のなかでも特に優秀な人材を求めています。しかし、優秀な理系人材は大手を志望する傾向があり、特に中小企業の採用活動は難化しやすいことが現実です。
また、一般的に中小企業は大企業と比べて採用活動にかけられる費用は決して多くありません。
その結果、大企業に採用競争で負けてしまいます。
就職活動に使える時間が少ない
理系学生は、研究やゼミ活動に多くの時間を費やすため、文系の学生と比べて就職活動に割ける時間が限られます。
特に、大学3年生、4年生はゼミや研究室で毎日研究をする学生は多くいます。その結果、平日の面接や説明会への参加が難しく、一人あたりが応募する企業数は少ない傾向です。
企業研究に割く時間も減るため、中小企業まで手が回らず条件のよい大手を選ぶ傾向も強まります。
大学院へ進学する学生の増加
専門性を深めるために、大学院に進学する理系学生が増えていることも理由の一つです。
平成29年に実施された学校基本調査によると、文系の大学院進学率は5%未満の一方で、理系の場合は42%が大学院へ進学していました。文系学生に比べて理系学生は就職せずに進学を選ぶ傾向です。
このように、学部卒業時点での就職活動参加者の減少も、理系学生の人手不足を招く原因の一つです。
参照:学校基本調査
大学や研究室の推薦就職
理系学生は、通っている大学や研究室からの推薦で就職を決めるケースも珍しくありません。大学や研究室の推薦就職が増えると、理系学生が就活市場に出る数が減ります。その結果、企業は市場に出てきた数少ない理系学生を取り合うため競争率が上がります。
理系人材不足に陥りやすい企業の特徴
理系人材を求める企業が多いことは、競争率が高いを意味します。そのため、以下のような特徴がある企業はなかなか理系人材を獲得できません。
・理系学生への知名度が低い
・研究室との関係が弱い
・理系学生に特化した採用活動をしていない
・自社の理系人材を活用できていない
それぞれの特徴について詳しく解説します。
理系学生への知名度が低い
理系学生に知られていないことで、求人を出しても人材が集まりません。
中小企業やベンチャー企業は、大手企業と比較して知名度は低めです。しかし、理系が活躍する会社として知られれば、理系学生はその企業に興味を持ちます。
特に、中小企業やベンチャーは認知されにくいため、認知度の向上を図る必要があります。
研究室との関係が弱い
理系は、研究に時間を費やすため就活の時間が取れないことや、就活にあまり関心がないなどの特徴があります。そのため、単に求人を出したりスカウトをしたりするのではなく、研究室や大学を通したアプローチが効果的です。
可能な場合は、自社の従業員を通じて大学や研究室とのパイプを構築しましょう。共同研究やインターンシップを実施して、大学や理系学生との接点を持つことも有効です。
理系学生に特化した採用活動をしていない
採用活動が理系学生の獲得を目的とする場合、理系学生に特化した採用活動が必要です。しかし、人事が理系に弱く、理系特有のスケジュールや特徴などを理解していないと、正しくアプローチができません。
理系学生に特化した採用活動とは、理系向けの求人広告や説明会、ミートアップの開催などです。採用の時期も文系と違うため注意が必要です。
理系学生を獲得したい場合は、理系採用に時間をかけましょう。
自社の理系人材を活用できていない
採用活動に自社の理系社員(OB・OG)を活用できていないという特徴もあります。
採用活動では、社員の声を伝えることで入社意欲を高められます。しかし、自社の理系社員を活用できていないと働くイメージを伝えられず、入社意欲を高められません。
また、報酬や仕事の機会など、そもそも自社内の理系人材を評価していないケースもあります。自社内の理系社員の待遇が悪いことも、理系学生の耳に届いている可能性があります。
理系学生に自社に入りたいと思ってもらうためには、理系が生き生きと仕事をするイメージ作りが必要です。
理系採用のための対策は?
理系を採用したいものの、そもそも応募が来ないと悩む企業は少なくありません。理系を採用するためには、単に求人を出すのではなく、次のような対策を講じることが重要です。
- 自社の魅力を自発的にアピールする
- 自社の実績をアピールする
- 自社で活躍している理系人材にスポットを当てる
- 研究室や出身校とのつながりを作る
- 理系学生に絞った説明会やイベントを開催する
- 理系女子に働きかける
- 理系採用に特化した求人媒体を活用する
そこでここからは、理系採用のためにできる対策をご紹介します。
自社の魅力を自発的にアピールする
理系学生に応募してもらうためには、世に数多ある企業のなかで自社に魅力を感じてもらうことが求められます。しかし、理系学生は研究が忙しく、就活のための時間を多くは作れないため、企業側から動くことがポイントです。
大学で開催される就職説明会に積極的に参加したり、研究室を訪問したりすることで、学生と交流できます。理系学生と直接交流する場を作り、積極的に自社の魅力をアピールしましょう。
自社の実績をアピールする
理系学生は、企業の技術力や研究開発力に魅力を感じることが多い傾向にあります。そのため、自社の魅力と共に実績のアピールも有効です。
自社が開発した製品やサービス、取得した特許などを紹介することで、学生に興味を持ってもらえます。
理系学生が自社の社風やビジョンに加えて、実績にも魅力を感じてもらえれば、応募につながる可能性が高まります。
自社で活躍する理系人材にスポットを当てる
自社の現場で働いている理系社員と話す機会を設けましょう。現場で働く人の声を聞くことで、働くイメージがわいたり入社意欲を高められたりします。
採用サイトやオウンドメディアで理系人材を紹介することや、ミートアップや懇親会などを開催して、直接コミュニケーションをとりましょう。
理系社員の働きぶり、働き方、余暇の過ごし方を紹介することで、理系学生の関心をひきつけられます。
研究室や出身校とのつながりを作る
求人を出しても大手企業ばかりに目が行ってしまい、なかなか中小企業の求人は見てもらえません。そのため、研究室や出身校とつながりを作ります。
インターンシップの受け入れや共同研究の実施など、大学との連携を深めることで理系学生とのつながりが作れます。また、既存社員に出身大学や研究室の後輩を紹介してもらうこともおすすめです。
魅力や実績があっても、自社の存在を知ってもらわなければ興味を持ってもらえません。学生に自社を知ってもらうことから始めましょう。
理系学生に絞った説明会やイベントを開催する
理系学生の興味や関心に合わせた説明会を開催することで、効果的に自社の魅力をアピールできます。
説明会やイベントを企画する際は、特定の研究分野に興味がある学生を対象とした説明会や、特定の職種に興味がある学生を対象とした説明会の開催を検討しましょう。
理系学生にターゲットを絞り、興味を持って楽しめるイベントを開催することで、自社に魅力や関心を持ってもらえます。
理系女子に働きかける
理系女子に照準を定めることも1つの手です。なぜなら、近年理系の女性学生が増えているためです。
最近では、結婚後も女性がバリバリ働き、スキルが評価されて出世できます。多様性・創造性に期待したり、努力や持続性を評価したりなど、女性が快適に働ける社内環境を整備しましょう。
ただし、諸外国と比べると国内の理系女子は少ない傾向にあります。数が少ない分、競争率は高めです。
理系採用に特化した求人媒体を活用する
理系学生をターゲットとした求人媒体を活用することもおすすめです。なぜなら、不特定多数の学生を対象とした求人媒体を利用する際と比べて、効率的に応募者を集められるためです。
現在、さまざまな求人媒体があります。理系学生に特化した求人情報サイトや、理系学生向けの就職情報誌、ダイレクトリクルーティングなどを活用して効率よく理系学生にアピールしましょう。
理系人材不足に対応するための採用サービス
理系人材をなかなか獲得できないとお悩みの際は、以下の採用サービスの活用も検討しましょう。
・理系専門求人サイト
・理系に強いエージェント
ダイレクトリクルーティングサービス
それぞれのサービスの概要や特徴を解説します。
理系専門求人サイト
求人サイトに求人を掲載する際は、理系専門サイトがおすすめです。なぜなら、理系専門求人サイトであれば理系学生のみが閲覧するためです。
ただし、理系専門求人サイトはナビ型サイトとスカウト型に分けられます。自社に合う理系人材の獲得には、スカウト型がおすすめです。特に、求人を出してもなかなか応募がこない場合は、スカウト型を利用しましょう。
理系に強いエージェント
理系に強いエージェントのいる人材紹介サービスを利用する方法もあります。
理系に強いエージェントは自社が理系に弱い場合、頼りになる存在です。なぜなら、求める人物像を伝えれば自社に合う人材を紹介してもらえるためです。
エージェントを利用すれば、自社で人材を探す手間も省けます。
ダイレクトリクルーティングサービス
採用ノウハウがある場合は、ダイレクトリクルーティングサービスを利用しましょう。
ダイレクトリクルーティングとは、企業から学生にアプローチする採用活動のことです。スカウトを積極的に行うことで、就活に積極的でない学生や自社を知らない学生など潜在層にアピールできます。
うまく活用すれば、自社に合う母集団を見つけられます。
まとめ
理系学生の数が減少するなか、採用競争は激化しており、理系学生を採用できないことに悩む企業が増えています。問題解決のためには、理系学生の応募を待つだけでなく、つながりを持ったり理系学生に絞った説明会やイベントを開催したりなど、企業側から動くことが大切です。
理系学生の採用が進まない場合は、自社に合った対処方法を実践して効率よく理系学生の獲得を目指しましょう。
理系学生の採用活動には、新卒スカウトサービスABABAの活用もおすすめです。なぜなら、ABABAには以下の特徴があるためです。
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