人事の仕事がつらい|ストレスが溜まる原因と対処法を紹介

人事の仕事 ストレス

人事の業務は幅広く激務であるため、仕事がつらいと感じたことがある方は少なくありません。

そこで今回は、人事の仕事がつらいと感じる原因と対処法をご紹介します。

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人事の仕事がつらいと感じる場面

人事の仕事を「つらい」と思うこと自体は珍しくありません。

どのような部分が負担になるのか、人事の仕事がつらいと感じる場面をご紹介します。

大勢の人と関わるのがつらい

人事の仕事では、部署や役職を問わず大勢の社員と関わる必要があり、人間関係に気を使う場面が非常に多くなります。

採用や労務管理、人事評価など幅広い業務を担う中で、経営層から現場社員、アルバイト、求職者までさまざまな立場の人と調整や折衝を行うことが求められます。

とくに内向的な性格の方にとっては、多人数とのコミュニケーションや意見調整が大きなストレス源となりやすいでしょう。

また、人事は機密情報を多く扱うため、他部署の社員と気軽に悩みを共有しにくい側面もあります。

多様な人間関係に配慮しながら業務を進めることは精神的な負担が大きく、人事担当者が「つらい」と感じる主な要因のひとつです。

社員からの苦情対応がつらい

社員からの苦情対応も、人事担当者がつらさを感じやすい業務のひとつです。

社員からの苦情対応業務は単に事務的な処理だけでなく、相手の感情に寄り添いながらも会社の方針を伝えるバランス感覚が求められ、非常に神経を使う場面が多いです。

たとえば、ハラスメントや人間関係のトラブル、評価への不満など、感情的な相談やクレームが日常的に寄せられるため、メンタル面での負担が大きくなります。

さらに、社員からの相談内容も重く、秘密保持の観点から周囲に気軽に話すこともできず、孤独感やストレスを抱えやすいのが実情です。

苦情の内容によっては会社としての正式な対応や判断が求められ、人事が社員と経営層の間で板挟みになるケースも少なくありません。

やることが多くてつらい

人事は採用、労務管理、人材育成、研修運営など幅広い業務を担っており、繁忙期には業務量が一気に増大しやすい職種です。

多様なタスクを同時進行する中で、どの業務を優先すべきか、どう整理すべきかといった判断が難しくなり、常に「何かに追われている」感覚に陥りやすいです。

そのため、人事の業務は優先順位をつけて、効率的にタスクを進行していく必要があります。

優先順位をつけるために、まず全ての業務をリストアップし、緊急度や重要度で分類したうえで、期限や影響範囲を考慮してスケジュールに落とし込むことが推奨されます。

しかし、突発的な業務やイレギュラーな対応も多いため、計画通りに進まないストレスも大きくなりがちです。

計画通りに進まない状況が続くとひとつの業務に集中できず、達成感やモチベーションを感じにくくなることもあります。

人事が向いていなくてつらい

人事の仕事にやりがいや達成感を見いだせないと、「自分には向いていないのでは」と感じてしまう人が少なくありません。

人事は評価や労務など数字で成果が出しにくい分野が多く、営業職のように目に見える結果が得られにくい点が特徴です。

採用や人事評価の成果は数年後に現れることも多く、短期間で手応えを感じたい人にとっては充実感を得づらい環境です。

また、人事業務はグレーな判断や妥協が求められる場面も多く、物事を白黒はっきりさせたいタイプや、短気な人はストレスを感じやすい傾向があります。

人事は長期的な視点と柔軟な対応力が求められるため、短期間で成果や評価を実感したい方や、曖昧な状況に耐えられない方は、つらいと感じやすいでしょう。

人事部が人手不足でつらい

パーソル総合研究所の調査にて、約6割の企業が人事部の人手不足を感じていることが明らかになりました。

そして、人事部の慢性的な人手不足は今後も続くと予想されています。

人事部門が人手不足に陥ると、限られた人数で会社全体の人事機能を回さなければならず、ひとりあたりの業務負担が非常に大きくなります。

採用、労務管理、評価、教育など多岐にわたる業務を少人数で担う場合、突発的な対応やタスクの属人化が進みやすくなります。

結果、長時間労働が常態化しやすく、心身の不調や離職リスクも高まるでしょう。

人事の主な仕事内容

一口に人事といっても、採用から教育、制度の運用や管理まで、さまざまな仕事があります。

ここでは、人事が受け持つ主な仕事内容について紹介します。

人事の仕事にストレスを感じる原因特定のためにも、仕事内容について知りましょう。

採用

人事担当になると、人事採用に関する業務全般を受け持ちます。

採用のための主な業務は、以下の通りです。

  • 求人活動(広告の手配や求人用Webサイトの作成)
  • 会社説明会の実施
  • 採用試験・面接・選考
  • 内定者フォロー
  • 入社準備

新卒採用・中途採用など、採用対象者ごとに適した求人活動や選考方法は異なるため、それぞれに合わせた対応が必要です。

人材配置

「誰をどの部署に配置するのか」を決定する業務も、人事の重要な仕事です。

単に人手を割り振るだけでなく、社員一人ひとりのスキルや経験、本人の希望やキャリアビジョンを総合的に考慮して最適な配置を行います。

適切な人材配置は従業員のモチベーションや満足度の向上にもつながり、エンゲージメント強化や人材育成にも効果を発揮します。

企業の成長や競争力強化の観点からも、人材配置は極めて重要な役割です。

教育

人材を採用するまでの業務だけではなく、入社後の教育も人事の仕事です。

社員の適性やキャリアなどから適した育成プランを考え、研修を実行しなくてはなりません。

オンラインでの研修や、eラーニングを活用することもあります。

また、キャリアアップやキャリア開発に役立つ長期的なプランを考えることも仕事です。

従業員や上司などとキャリアプランを共有することで、従業員のモチベーションアップ・離職防止につながります。

評価

企業に所属する人材の評価も、人事が行います。

人材の評価を行うときは蓄積したデータに基づいて、客観的に行わなくてはなりません。

個人の評価だけではなく360度評価(上司・部下・同僚など複数人から評価)を取り入れ、さまざまな点からの評価が効果的です。

従業員の評価への納得感を高めるためには、評価後の適切なフィードバックが重要です。

また、評価制度を周知したり、評価期間中に状況をチェックしたりフォローしたりする仕組みがあると、社内での人事評価への理解が高まります。

人事制度の構築・運用

人事制度を構築したり、運用したりすることも人事の仕事です。

昇進制度のほか、給与・報酬・手当などの制度を整備、運用・改善します。

人事担当の仕事のうちでも、比較的専門的な知識・経験が必要な業務だといえるでしょう。

また、企業環境の変化にも対応しなくてはなりません。

企業内だけでの運用が難しいときは、人事制度専門コンサルタントへ相談する選択肢もあります。

労務管理

勤怠時間の管理・給与の計算をはじめとした、労務管理も人事の仕事です。

労務の主な仕事には、以下があります。

  • 勤怠・休暇の管理
  • 労働時間・残業時間の管理
  • 給与や残業代、賞与の計算
  • メンタルヘルス対策
  • ハラスメントをはじめとした労務トラブルの解決

法令を遵守しながらの適切な管理が求められる分野で、法改正が頻繁に行われる部分については、特に専門的な知識が必要です。

人事の仕事でストレスになる業務

人事の仕事は多岐にわたります。そのなかで、特にストレスに感じやすい業務は以下の通りです。

  • 給与計算
  • 人事評価
  • 苦情対応
  • 解雇

それぞれの業務内容とストレスになる理由を解説します。

給与計算

経費清算・勤怠・人事評価などを考慮して、給与を計算する業務です。月に一度給料日があるため、毎月必要な業務であり、必ず決められた日までに対応しなければなりません。

また、単に給与を計算すればよいわけではなく、経費申請されていない従業員への確認も必要です。従業員との連絡事項がある際、スムーズにやり取りできればよいものの、多忙な社員はなかなか連絡がとれないこともあります。

他にも、年末には年末調整の対応も必要になり、激務であることからストレスになりやすい業務です。

人事評価

人事部の仕事には人事評価も含まれます。よい評価だけではなく、悪い評価もしなければなりません。従業員に悪い評価をした際、ストレスを感じます。

悪い評価をすると、上司や人事が従業員から恨まれるケースもあります。場合によっては、評価基準について説明しなければならない場合もあり、説明時に悪態をつかれたり嫌な言葉をかけられたりすると、精神的な負担は大きいでしょう。

苦情対応

社内の人間関係のトラブルや、ハラスメント、うつなど、悩みや苦情に対応しなければなりません。相手のマイナスな気持ちを聞くと、話を聞く側もマイナスな気持ちに陥ることがあります。

また、秘密を守らなければならず、気軽に周りに話すことはできません。相談内容を1人で抱え込まなければならないことで、よりストレスが溜まります。

また、相談に対応できればよいものの、企業の方針と個人が対立する場合は対応が困難です。話を聞くのみで、解決策を提示できない場合はストレスに感じます。

解雇

原則として、企業側が一方的に社員の解雇はできません。しかし、重大な規約違反をするとやむを得ず解雇しなければなりません。

例えば、欠勤や横領など、問題のある社員の解雇です。しかし、素直に解雇に応じてもらえるケースは少なく、職場や上司への不満を人事にぶつけられることがほとんどです。泣かれたり逆恨みされたりすることもあり、解雇する側も大きな精神的ストレスを感じます。

人事の仕事でストレスが溜まる原因

人事は業務の特性上、ストレスが溜まりやすい仕事です。その主な要因は以下です。

  • 嫌われ役になる
  • 機密情報を扱う
  • 目標を数値化しにくい
  • 繁忙期は激務になる
  • 時代の変化への対応

それぞれについて詳しく解説します。

嫌われ役になる

人事は昇進という喜ばれる出来事だけではなく、経営に近い部署だからこそ降格やリストラにも関わります。リストラの対象者へ退職を伝えなくてはならないこともあり、恨まれることもあるでしょう。リストラはその人の人生を大きく左右するものであり、精神的な苦痛を感じる作業です。

他にも、遅刻や素行不良などを行う従業員への注意は煙たがられやすい仕事です。

仕事の特性上、嫌われ役になる役回りが多いため、他の社員から冷たい視線を送られ、つらいと感じます。

機密情報を扱う

労務管理上、メンタルケアなどで社員のプライベートな事情を知ることがあります。しかし、プライベートな情報や経営上秘密の情報は絶対に外部に漏らしてはいけません。情報漏洩が罪に問われることや、会社の経営に悪影響を及ぼすこともあります。

このように、機密情報を扱うことはプレッシャーやストレスを感じます。

また、経営層とのつながりが濃く一般社員から疎まれるケースも少なくありません。人事担当者の発言は重く受け止められるため、発言の責任の重さもストレスの一端です。

目標を数値化しにくい

仕事が激務であるにも関わらず、目標が数値化されにくい部署です。数値化できないため成果が見えにくく、やりがいを感じにくいことで仕事のモチベーションが下がります。

例えば、営業は目標を数値化して成果も目に見える形で上げられます。その一方で、人事の仕事は数値化できないからこそ自身でやりがいを見つけてモチベーションを維持、向上しなければなりません。

繁忙期は激務になる

人事の仕事は、採用活動時や新入社員が入社する時期など、年に5回ほど繁忙期があるといわれています。繁忙期を迎えて激務に入ると、残業が増えたり休日が減ったりします。

例えば、採用活動時は応募者の休みに合わせて時間を作らなければなりません。学生であれば、学校が休みの土日に、社会人であれば仕事が終わって夜間に面談をすることもあります。

また、採用は相手の人生に関わる重要な業務であるため、面接の責任は重くのしかかります。責任の重さがプレッシャーとなり、繁忙期は特にストレスが溜まるでしょう。

上下の板挟みになりやすい

人事は直属の上司のほか、一般社員・派遣社員・アルバイトまで、社内のさまざまな人と関わります。

そのためほかの部署よりも上司と部下の間に入ることが多く、両者の立場で板挟みになりやすいといえるでしょう。

社員の意見を聞きながら仕事をする必要があるため、自身の意見について我慢をしなくてはならない場面もあります。

状況によっては、上司に意見しなくてはならないこともあるでしょう。

そのような状況をストレスに感じ、人事の仕事はきついと感じる人もいます。

在宅勤務が難しい

近年、在宅勤務を導入する企業や、時短・在宅での働き方を求める人が増えています。

ほかの仕事と人事の仕事の違いは、比較的在宅勤務が難しいことです。

個人情報を扱う業務が多いため、社外にデータを持ち出せず、在宅勤務ができません。

企業の方針としてテレワークを導入している企業でも、人事だけは定期的に出勤しなければならない場合も多いでしょう。

時代の変化への対応

時代は常に変化しており、人事の仕事も時代の変化に対応しなければなりません。

一昔前と比べて、多くの仕事はアナログからデジタルに移行しました。ITが発達した今日では、IT関連の知識も人事業務に必要です。激務のなか、時代に対応するために勉強の時間を設けて新たな知識を身につけていかなければなりません。知識を身につけ続けなければならないことが、ストレスになることもあります。

人事の仕事に向いている人の特徴

人事は、激務でストレスが溜まりやすい仕事です。そのため、ストレスを適度に解消できる人であれば人事部でも働けます。

向いていないと感じたら、異動を希望することも1つの手です。ストレスが溜まりすぎると、心身に悪影響を及ぼすため無理しすぎないようにしましょう。

ここからは、人事に向いている人の特徴をご紹介します。

口が堅い

前述の通り、人事部は社員のプライベートな情報や個人情報、社内の機密情報を取り扱う部署です。口が堅く秘密を守れることは、人事部で働くための第一条件といえます。社員の評価や給与・異動などのシビアな情報を取り扱う部署であることの理解をしましょう。

また、情に流されず、人との間に一定の距離をとることも大切です。ときに、社員同士の間に入って解決策を提案したり、解雇や降格を提示したりします。この際、情に流されていてはメンタルが持ちません。

人間観察力がある

人事は、人事評価も重要な業務です。個々の社員がどのような性格・適性・経験を持っているかを知り、社内の職場や業務のどこに適した人材かを判断しなければなりません。

社員とのコミュニケーションから相手の適正を判断できるスキルが求められます。

交渉・調整力がある

交渉力や調整力も必要です。なぜなら、社内外のさまざまな人と協力して、仕事を進めることもあるためです。

自分・自部門・自社それぞれの立場や考え方を明確に表現できたり、人と人とをつなげられる人が人事に向いています。

情報収集・管理・処理に長けている

人事担当として活躍するためには、情報収集の能力が重要視されます。

社内の人材や環境などに関する情報だけではなく、労務に関わる法律についての情報も必要です。

人事の仕事に必要とされる情報には、以下があります。

  • 能力やスキルなど、従業員に関する情報
  • 労働環境やハラスメントなど、社内で予想されるトラブルに関する情報
  • 企業の経営戦略に関する情報
  • 法改正や人事評価方法に関する最新の情報

業務に必要な情報を率先して収集し活用できる人は、人事部向きの特徴だといえるでしょう。

相手の立場を考えられる

人事の仕事では、社員の悩みやキャリア相談に寄り添う場面が多く、相手の立場に立って物事を考える姿勢が不可欠です。

社員一人ひとりの背景や事情、価値観は多様であり、異動や働き方の希望、家庭の事情など個別の状況を丁寧にくみ取ることが求められます。

自分の価値観や会社側の論理を一方的に押しつけてはいけません。

相手の話に耳を傾け、共感しながら適切なアドバイスやサポートを提供することが、人事担当者への信頼や安心感につながります。

また、経営層と現場社員の間に立ち、双方の立場や意見をバランスよく理解しながら調整を行うことで、組織全体の円滑な運営やモチベーション向上にも貢献できます。

「相手の立場を考える力」は、信頼関係の構築や組織の活性化に直結するため、人事担当者にとって非常に重要な資質です。

ときには厳しい判断を下せる

人事部では会社の方針や経営状況に応じて、ときには厳しい判断を下さなければならない場面があります。

たとえば、契約社員や派遣社員の契約終了、正社員のリストラや人員配置転換など、社員にとって厳しい決定を担当することも少なくありません。

人事には感情や個人的な関係に流されず、公正な視点で組織全体の利益を最優先に考え、冷静に判断できる力が求められます。

会社の持続的な成長や多くの社員の雇用を守るために、時には嫌われ役となり、厳しい決断を下さなければなりません。

そのため、公平性と論理的思考を持ち、組織全体を俯瞰して冷静に判断できる人は、人事に向いているでしょう。

情に流されない冷静さを持つ

人事担当者には社員と信頼関係を築きながらも、感情に振り回されずに冷静な判断を下す力が求められます。

とくに人事評価や異動、処遇決定の場面では、社員の意見や感情をすべて受け入れるのではなく、会社の規定や方針に照らし合わせて適切な対応を行う姿勢が重要です。

特定の社員を特別扱いしたり、個人的な好悪で判断を変えたりすると、組織全体の公平性や規律が損なわれるリスクがあります。

公平性を維持するためには常に客観的な視点を持ち、全社員に対して一貫した基準で対応することが不可欠です。

冷静さを備えた人事担当者は、安定した組織運営や従業員の納得感向上に大きく貢献できるでしょう。

愛社精神が強い

人事の仕事において愛社精神が強いことは、大きな利点となります。

会社への理解や愛着がある人は、自社の成長や社員一人ひとりの活躍を本気で考え、主体的に行動できる傾向があります。

愛社精神が強い姿勢は、日々の業務改善や制度設計、社内コミュニケーションの活性化など、さまざまな場面でプラスに働きやすいです。

また、会社の魅力やビジョンを候補者や社員に熱意を持って伝えられるため、採用広報や面接対応でも説得力が増し、優秀な人材の獲得や定着にもつながります。

愛社精神がある人事担当者は、企業文化の浸透や従業員のモチベーション向上にも貢献できるため、組織の成長を支える重要な存在となるでしょう。

人事の仕事に向いていない人の特徴

人事の仕事が辛いと感じる人は、この仕事に向いていない可能性が考えられます。一方、どのような人が人事の仕事に不向きなのかが分からない人は多いでしょう。

以下では、人事の仕事に向いていない人の特徴や、どのような人が辛く感じやすいのかを解説します。

入社年数が浅い人

すべての人に当てはまることではない一方、入社年数が浅い人ほど人事の仕事を苦痛に感じる傾向にあります。とくに若い世代は、上司や役員など上の立場の人との会話を好まない可能性が高いでしょう。

そのため、上の立場への連絡が多い人事の仕事に対して次第に苦痛を感じかねません。

また、新卒入社の社員や入社年数が浅い人は自責の念が強い傾向にあり、人事の仕事がしんどくなるおそれがあります。

このように、入社年数が浅い人は人事の仕事に対して辛さを感じやすい傾向にあり、これは早期退職の原因になるともいわれています。

コミュニケーションや対話が苦手な人

人事は役員や従業員など、さまざまな立場の人とコミュニケーションをとらなければならないため、対話が苦手な人はこの仕事に向いていないでしょう。

例えば、社員が上司からのパワハラで悩んでいる場合、双方の意見を慎重に聞き出したり、人間関係に留意して問題を解決したりしなければなりません。

ときには自社の社員だけでなく、就職活動中の学生とコミュニケーションをとる機会もあるでしょう。

そのため、人事は常に公平性をもって相手と対話する必要があります。

実力主義で目標が高い人

実力主義で高く目標を設定する人は、人事の仕事に物足りなさを感じる可能性があります。

基本的に人事の仕事は、企業の目標達成を図るための人材戦略を策定したり、制度整備や労務管理をしたりすることが中心です。目に見える成果につながりにくく、はっきりとした手応えを感じられる職種ではありません。

さらに、社員同士の力関係の変化やトラブルを敏感に察知し、状況に合わせて臨機応変に対応する役目があるため、「正しいことは何か」をその場で見極める必要があります。

その結果、ときには社員の嫌われ役になることもあり、「正しいことをした一方で実力を認めてもらえない」と不満に思う人事も少なくありません。

自責思考が強く傷つきやすい人

自責思考が強く繊細な心をもつ人には、人事の仕事が向いていない可能性があります。

例えば、リストラや懲戒処分など、相手の人生に大きな影響を与える事案があった場合、自責思考が強い人は申し訳ない気持ちが強く現れやすいでしょう。それがストレスになり、人事の仕事に苦痛を感じるおそれがあります。

また、人事は社員と深く関わる仕事であるため、信頼関係を深く築ける一方で嫌われることもありえます。その結果、心が繊細で傷つきやすい人は、精神的に病む可能性があるでしょう。

人事の仕事のやりがい

人事の仕事はストレスもあるものの、その分やりがいも多いといえるでしょう。

ここからは、人事の仕事の主なやりがいを紹介します。

人事職の労働環境を改善したいときには、どのようなやりがいがあるのかを把握しておくとよいでしょう。

従業員の成長に伴走できる

人事の仕事に関わると、新入社員を中心として、従業員の成長を見守れます。

採用した新入社員の育成・成長に関わりながら仕事ができることは、人と関わることが好きな人にとっては大きなやりがいになるでしょう。

社員の相談役として社内の問題を解決する立場に立てることも、人事担当の特徴です。

採用や社内についての相談に関して、ほかの社員から恩を感じてもらえる機会が多く、つながりを持ちやすいこともメリットだといえるでしょう。

社内の組織づくりに携われる

人事担当が社内に迎え入れることになる人材は、会社の重要な資源のひとつです。

新規事業を開始したり、経営目標を変更したりするために事業を強化するときには、経営資源として人材の配分が重要になります。

そのため、人事の仕事を担当すると、経営戦略としての採用計画・人事異動・配置など、組織作りに関わる仕事に携わる機会があります。

企業の根幹に関わって、組織の在り方を改善する手助けがしたいという人は、人事の仕事の経験があるとよいでしょう。

社内人脈が広がる

人事の仕事を担当すると、新入社員から企業幹部まで、部署を問わず幅広い関わりを持つ機会があります。

組織の幹部と関わりを持つことで、社内ではまだ公表されていない情報を入手できたり、出世につながったりする可能性もあります。

また、人材派遣会社を筆頭に、社外の人々との関わりも多いため、人脈を広げやすいといえるでしょう。

人との関わりを深めながらキャリアアップを目指したいという人には、人事担当がおすすめです。

人事の仕事にストレスを感じた際の対処法

人事の仕事はハードで、ストレスの溜まる業務内容が多い傾向にあるため、ストレスを溜めすぎないようにしてモチベーションを維持したいものです。

そこでここからは、人事の仕事がつらいと感じた際におすすめの対処法をご紹介します。

業務フローを見直す

業務フローを見直すことで、残業時間を減らすことが可能です。

人事の仕事は多岐にわたり、特に繁忙期は残業が増えます。そのため、先々を見越してスケジュールを組み立てることで、業務を着実に終わらせられます。

最初は業務フローの組み立てが難しいと感じるものの、時系列で図解(チャート化)する方法がおすすめです。重要度の高い業務から時間を割き、効率よく業務を進めましょう。

残業が減れば、疲労が減ってプライベートも充実できるでしょう。

ストレスの原因をリスト化する

人事の仕事が辛くなった際の対処法として、「なぜストレスを感じるのか」をリスト化し、簡潔に書き出す方法があげられます。

リスト化したら、ストレスの原因を客観的に把握し、解決できることを洗い出すとよいでしょう。自分で解決できない場合は、上司と一緒に考え、改善策を導き出すことが大切です。

とくに大きなストレスである原因に関しては、上司に率直に相談し、業務内容の変更や適切な対応を求めましょう。

ストレスの原因を追求し、どのような解決策があるのかを考えることで、これまでよりも働きやすい環境がつくれます。

相談できる人を見つける

悩みやストレスは、誰かに聞いてもらうだけで軽く感じます。同じ部署内の上司や人事経験者など、信頼して相談できる人を見つけましょう。

人事は個人情報を扱う仕事であり、リストラや昇進など社内でも口外できない情報を抱えています。そのため、社内の人であっても相談相手や相談内容は見極めが大切です。

また、同じ部署内の上司や人事経験者であれば業務に対するアドバイスがもらえます。今まで気づかなかったことに気づくきっかけとなり、業務を効率よく進めるコツが見つかることもあるでしょう。

やりがいに目を向ける

人事は肉体的にも精神的にもハードな部署です。しかし、マイナスなことばかりに目を向けるのではなく、やりがいに目を向けることでストレスが軽減されます。

人事の仕事の主なやりがいは以下の通りです。

  • 社内改革をリードできる
  • 新入社員の相談相手になれる
  • 従業員の成長に貢献できる

目標を明確にしたり、自分なりにやりがいに感じられることを見つけたりして、自らモチベーションを高めましょう。

有給休暇を取得する

有給休暇を取得してリフレッシュすることも対処法の一つです。

人事は激務で、繁忙期は特に休みが取りづらいものの、あえて有給休暇を取得することでストレスを発散でき、業務を効率よく進められます。

仕事のストレスは、仕事から離れることで発散できます。休暇中は仕事のことは忘れて、自分の好きなことに時間を使いましょう。

好きな人に会ったり、好きなことをしてストレスを発散し、溜め込みすぎないようにしましょう。

人事管理ツールを導入する

人事管理や評価にツールを導入して、仕事を効率化する方法もあります。

人事の仕事にツールを導入すると、人材データの分析や活用が簡単にできるため、一部業務を効率化できます。

また、業務効率化以外に、ツール導入によって得られる効果は以下の通りです。

  • 従業員のモチベーションを確認できることで、離職防止につながる
  • 明確な評価制度の導入につながり、人材の正当な評価が可能になる
  • 人材データを分析できるようになり、採用業務における負担を減らせる

異動を希望する

人事の業務がつらい場合は、異動が可能な状況であれば異動届を出す方法もあります。「他の職場で働きたい」「成果を上げたい」など、前向きな希望を出しましょう。

人事部門のなかで他の仕事をしたい場合は、上司に素直に相談しましょう。現状を説明して、他の業務に携わりたいことを伝えれば、解決策を提案してもらえたり他の業務への変更に対応してもらえたりします。

会社そのものではなく、人事の過度なストレスが原因の場合は、転職の前に異動を検討しましょう。

転職をする

人事の仕事がどうしても辛く、精神的なダメージを大きく受けた場合は、思い切って転職する方法がおすすめです。

人は、環境が変わるとストレスも低減する可能性が高いとされています。そのため、ストレスの原因だった仕事から離れれば、メンタルの安定が期待できるでしょう。

新しい会社で再び人事の仕事に挑戦する人もいれば、心機一転全く別の業種に転職する人も多くいます。

ストレスの原因である会社から離れ、新たな環境に身を置くことで、これまで抱えていた精神的負担から開放されることが見込まれます。

副業として違う会社の人事も経験する

人事の業務そのものは嫌いではない一方、会社に対してストレスを感じる人は、副業に手を広げてみてもよいでしょう。

他会社の人事を副業として体験することで、新たな人間関係を築けたり自社以外の現場を知られたりします。また、他会社の人事に関われば、自社での仕事に役立つ新たな知識やスキル獲得が期待できます。

その結果、転職や独立開業の道が開ける可能性もありえるでしょう。

副業は、自社での業務との兼ね合いや負担の増加が懸念される一方、今後の業務やキャリアアップに有利になると考えられます。

人事の仕事の負担軽減!おすすめの採用手法

人事の仕事のうち、負担が大きい仕事だといわれているものの1つが、採用業務です。

ここでは、採用業務の負担を減らせるおすすめの採用手法を紹介します。

人事担当の負担を減らし、ストレスコントロールにつなげましょう。

ダイレクトリクルーティング

人事担当の負担を減らすために取り入れられる採用手法の1つとして、ダイレクトリクルーティングがあります。

ダイレクトリクルーティングとは、就活生が企業に応募してくるのを待つのではなく、企業から応募者へ直接アプローチする方法です。

企業側が方針に合う就活生を見定めてアプローチをかけられるため、求める人材に効率よく出会いやすくなるというメリットがあります。

一方で、必ず就活生側がこちらに興味を持ってくれるとは限らない点に気をつけましょう。

オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社で作成した採用サイトのことです。

オウンドメディアで一貫して採用を行うと、企業情報や社風などについてアピールしやすく、ミスマッチを防げるメリットがあります。

就活生に対して自社で働くことの魅力を伝えやすく、他社との差別化もしやすいでしょう。

一方で、中長期的な運用が必要で即効性が低い点は意識しなくてはなりません。

また、確実に魅力を伝えるには、定期的な記事更新ができるように運用担当者を確保する必要があります。

SNS採用

SNS採用はソーシャルリクルーティングとも呼ばれ、その名の通りSNSを介して就活生にアプローチをかける方法です。

学生が主に使っているSNSを使うと、発信力が高くなり目に留まりやすいでしょう。

比較的少ない費用で多くの人に情報を広められることが大きなメリットです。

一方で、情報発信源として選択したSNSを利用しない層には情報が目に留まりにくいほか、即効性は低いといえます。

また、効率的に人を集めるには、オウンドメディアと同様に定期的な更新が必要です。

リファラル採用

リファラル採用とは、社員の紹介・推薦をうけて人材を採用する方法です。

全くの外部から人を集める場合よりも社風を理解している人が集まりやすく、離職率が低い点がメリットだといえます。

また、候補者の人柄や能力を事前に把握しやすいため、スキルのミスマッチも起こりにくいでしょう。

デメリット・注意点としては、社員に協力してもらわなくてはならず、母集団形成が難しいことが挙げられます。

また、不採用になった場合に社員の人間関係に支障が出る可能性もあるでしょう。

従業員のストレスを解消する方法

人事は従業員の不満を聞く立場でもあります。仕事の内容や人間関係にストレスを感じて相談に来る従業員もいるでしょう。

従業員からの相談は、必要に応じて解決に導くことが求められます。そこでここからは、人事が従業員のストレスを発散する方法についてご紹介します。

1on1を取り入れる

従業員からの相談は1on1で受けましょう。

1on1とは、上司と部下が1対1でコミュニケーションを取ることです。1on1は上司が部下を評価する場ではなく、部下が上司に悩みを相談する場です。1対1であれば、上司と部下がゆっくりと話ができるため、ストレスを感じている原因や対処方法を分析できます。

一緒に解決策を探すことで、ストレスを低減できる解決策について見つけられたり、上司と部下の信頼が深まります。

従業員のストレスを把握する

人事が従業員と毎回話をすることは難しく、話ができても何にストレスを感じているのか、どの程度ストレスを抱えているかは判断が難しい点です。そこで、ストレスチェックやエンゲージメントサーベイを活用して、従業員のストレスを把握しましょう。

適切な労働時間・仕事内容・量・質であるかを確認することや、従業員の持っているスキルなどを把握することで、解決の糸口が見つかります。労働時間や仕事量などに問題がある場合は、共に適切な改善を目指しましょう。

悩みを相談しやすい環境作り

気軽に悩みを相談できる環境がなければ、従業員は悩みを打ち明けることそのものが容易には行えません。そのため、定期的な面談やサポート体制を整えるなど、相談しやすい環境作りをしましょう。

また、相談の場を設けていても信頼を得られていないと素直に本音を話してくれるとは限りません。匿名で相談できる方法や、秘密を必ず守るという信頼性を高めることも、悩みを相談しやすい環境作りの一環です。

人事の負担を軽減するおすすめツール3選

人事の負担を軽減するためには、適切なツールを導入しましょう。ストレスの原因を根本的に解消するためには、以下の3つのツールがおすすめです。

  • タレントパレット
  • オフィスステーション 労務
  • freee人事労務

それぞれ詳しくご説明します。

タレントパレット

タレントパレットは、人事の課題解決を目指すタレントマネジメントシステムです。

人事DXと科学的人事の2点で業務効率化を図り、これまで3,400社以上で導入されています。

タレントパレットでは、さまざまな人材データを一元管理・分析し、人材育成や最適な配置、離職防止などに効果的な人事戦略を提供しています。これまでかかっていた人事への負担を軽減するだけでなく、社員のパフォーマンス向上が期待できるでしょう。

業務に必要なサービスをオールインワンで提供してもらえるため、人事にかかる負担を大きく軽減できます。

オフィスステーション 労務

オフィスステーション労務は、情報管理をはじめさまざまな帳票や申請を電子化し、人事の負担を最小限化します。

入社や退職、年末調整など、人事の業務に関連する100以上の帳票に対応し、いつでも好きなタイミングで機能を拡張できます。紙の業務をなくしすべて電子化することで、人的ミスの削減が期待でき、その分、他の業務に注力しやすくなります。

また、行政機関への手続きがボタンひとつで可能なため、残業や休日出勤に頭を悩ませる人事に最適なツールです。

freee人事労務

freee人事労務は、転記作業をなくし、一気通貫ですべての業務をまるごとIT化できるサービスです。

社員の勤怠や入社手続き、給与計算や明細発行など、さまざまな業務をペーパーレス化して手作業を削減できます。そのため、多くの人事担当者が抱える「時間に追われるストレス」や「お金に関わる業務へのプレッシャー」を大きく軽減できるでしょう。

さらに、アラート機能でやるべきことを可視化でき、抜けや漏れを防げます。

専任担当者から丁寧なサポートが受けられるため、ツールの導入が初めてでも安心して利用できます。

まとめ

人事は業務の特性上、激務でストレスが溜まりやすい仕事内容です。仕事をしていてつらいと思う場面が多いものの、有給休暇の取得や業務フローの見直しなど、適切な対処をすることでストレスを低減できます。

やりがいを見つけることや働きやすい環境を作ることで、精神的負担を減らしましょう。

人事の業務負担軽減の一つとして、外部サービスの利用もおすすめです。例えば、新卒スカウトサービスABABAを利用すれば新卒採用にかかる時間や手間などを削減できます。ABABAは豊富な人材のなかから最終面接まで進んだ優秀な人材にのみアプローチできます。

現在の業務内容と一人あたりの業務負担を見直し、外部サービスに任せられる業務がある場合はサービスの利用を検討しましょう。

◆ABABAの特徴

・一次面接やSEなどの採用業務を削減でき、業務負担を軽減できる
・ABABAオリジナルフォーマットの利用で、不採用通知業務を効率化できる
・「お祈りエール」機能活用によって、不採用通知を送る時の精神的負担を軽減できる

人事業務はAIを活用することでも効率化ができます。

以下の資料では、ChatGPTを用いた生産性向上方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

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