エンジニアによる内定辞退が起こる理由は? 防ぐ方法を6つ紹介

エンジニアを採用したにもかかわらず、内定を辞退された経験をお持ちの採用担当者もいるでしょう。
エンジニアは需要が高く、多くの企業が採用を目指しています。エンジニア側が選ぶ立場にいることも多く、採用時の工夫が足りなければ内定辞退につながる可能性もあります。
内定辞退を防ぐには、対処法だけでなく辞退が起こる理由の把握が欠かせません。この記事では、エンジニア採用で内定辞退が起こる原因と具体的な予防策を紹介します。
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エンジニアによる内定辞退が起こる理由
はじめに、エンジニアの内定辞退が起こる理由を4つ紹介します。
求人内容や職場の雰囲気への理解を深められなければ、内定辞退が起こりやすいと言えます。また、エンジニアは専門職であるため、採用担当者のプログラミングに関する知識や理解も重要です。
求人内容に誤りがある
求人に記載している内容と、面接で聞いた内容にズレがあると、応募者は会社に不信感を抱きます。ギャップが解消されないままだと、内定辞退につながるでしょう。
特に差が生じやすい条件は、勤務時間や休日などです。平均残業時間や有給休暇取得率などのデータは、正しい数値を用いる必要があります。
また、求人内容の記載不足も応募者に不安を与える要因です。働く環境や条件がイメージしやすいよう、情報の抜けや漏れがないことを確認しましょう。
面接官の態度が悪い
面接官の態度が不適切だと、内定辞退を招く恐れが高まります。応募者にとって面接官は会社の顔であり、イメージを大きく左右する存在です。
例えば、タメ口や崩れた姿勢など対人マナーに欠けた振る舞いは、応募者にネガティブな印象を与えるでしょう。加えて、エンジニアに対する知識や理解がない人物も、面接官には不向きです。
1人の面接官がとる行動次第で会社全体の印象が悪化する点を把握しましょう。悪評が広まり、将来の応募者が減るリスクもあります。
現場の雰囲気がわからない
働く現場の雰囲気を掴めず、内定辞退につながることがあります。応募者にとって、入社後に自身が働いている姿をイメージできるかどうかは重要な項目です。
特に、エンジニアは社内ではなくクライアント先に常駐するケースがあります。書類選考と面接だけで入社後の労働環境をイメージすることは難しく、応募者の心配につながります。
会社の評判が悪い
内定後に会社の悪評を知ったことが原因で、内定を辞退するケースがあります。
人から直接聞く評判だけでなく、インターネット上の口コミも主な原因です。匿名の書き込みは信ぴょう性に欠けるものの、同じような内容の悪評が何件も書かれていれば応募者は不安を抱くでしょう。
内定者の家族や友人など、身近な人物が会社に対して感じる印象も重要です。会社のイメージは、入社意欲に直結するといえます。
待遇や条件が期待と異なる
待遇や条件、職場の雰囲気などが期待ほどよくなかった場合も、内定辞退の原因です。
休日数が想定よりも少ないことや、社風が入社前の説明と違う場合、多くの就活生は入社をためらいます。
特に、残業時間や給与面で想定とギャップがあると、就活生の優先順位が下がる可能性があるでしょう。求人票の待遇に差がある場合はもちろん、口頭での説明と実態に差がある場合はトラブルや内定辞退の要因になるため注意が必要です。
キャリアパスが不透明
短期的には快適に働けそうな企業も、将来のキャリア形成が不透明な理由で内定を辞退する就活生がいます。
昇進やスキルアップ制度が不明瞭な企業では、就活生や新入社員は成長環境が整っているか不安になるでしょう。
キャリアへの不安による内定辞退を防ぐには、企業側が入社後のキャリアやスキルアップについて具体的に説明する必要があるでしょう。
先輩社員によるロールモデルを示し、就活生が将来像をイメージできる情報提供がおすすめです。
近年のエンジニアの採用動向
近年、エンジニアの人材不足は、多くの会社を悩ませる課題です。技術が発展してIT開発の需要が高まる一方で、エンジニアの人数は限られています。
売り手市場の環境でエンジニアの採用数を増やすには、内定辞退の防止策を講じることが重要です。複数社から内定を受ける人もいるため、その中から自社を選んでもらう必要があります。
内定承諾率を上げるには、好条件の給料や労働条件を提示することに加えて、内定辞退の原因をなくすことが大切です。
企業間の競争が激化
エンジニア職は、需要に対して供給が少なく、人手不足といえます。
一方で企業側が求める人材のレベルが高いこともあり、優秀な人材を企業間で取り合う状況も多いでしょう。
そのため、企業が優秀なエンジニアを確保するために必要な施策を強化する必要があります。
エンジニアから他社と比較され、その結果内定辞退が起こることも多いため、待遇の改善や事前説明の徹底など、内定辞退を防ぐための対策を入念に行う必要があります。
エンジニアの採用基準が変化
エンジニア採用においては、採用基準を明確化が不可欠です。
適切な採用基準を設定すると、企業と人材のミスマッチを防ぎ、即戦力になりうる人材を呼び込みやすくなるでしょう。
近年のエンジニア採用では、実務経験だけでなく学習意欲や適応力も重視される傾向があります。
それらの能力を確認するために、採用試験の一環としてポートフォリオやスキルテストなどの導入が進んでいます。
エンジニア採用の採用基準や選定方法の変化に対応できるようにしましょう。
リモートワーク前提の採用が増加
エンジニアは、環境が整っていればリモートでも働ける職種です。
近年、リモートやフレックス、時短勤務など、自由な働き方を求めるエンジニアが増えています。
それに伴い、企業側もフルリモートやハイブリッド勤務など、柔軟な働き方を前提とした求人を増やす傾向があります。
また、リモート勤務の普及によって、地域に縛られず全国・海外からも人材を集める動きが増加中です。
リモートワークの体制を整えれば、より広い条件から優秀な人材を集められるでしょう。
即戦力採用と未経験者採用の二極化
近年のエンジニア採用は、即戦力になる人材か未経験者かのどちらかに偏りつつあります。
即戦力として活躍してもらいやすいシニアエンジニアへの需要が高まる一方で、新卒・未経験者の育成枠も採用数を拡大する傾向です。
近年は企業ごとに異なる採用戦略を実施する傾向が強まり、熟練者と未経験者のどちらを重視して採用するかは、企業によってさまざまです。
自社が求める人材を明確にし、必要な人材にリーチできるようにしましょう。
エンジニアによる内定辞退を防ぐ方法
内定辞退の防止につながる方法を6つ紹介します。
会社に対する不信感や悪評などの課題を解決する手法が有効といえます。応募者の立場を考え、自社で働くイメージを明確に伝えられる選考ができると、内定承諾率が高まるでしょう。
業務内容をはっきり伝える
担当する業務内容を明確に伝えれば、入社後のイメージがしやすくなります。
募集要項に記載したうえで、面接でも詳しく説明しましょう。特に、エンジニアとして求めるスキルや入社後に携わる業務の範囲は具体的に明言してください。
また、面接で業務内容について質問されることもあります。分からないときは、あいまいな返答はせず後日回答しましょう。
面接官への教育や研修をする
会社への印象を良くするには、面接官への教育や研修が重要です。
面接官は、適切な知識や立ち振る舞いを身につける必要があります。エンジニアという職種に対する知識を持ち、仕事の流れを把握しましょう。エンジニア出身ではない面接官であっても、応募者との円滑なやりとりを目指します。
面接で好印象を与えられると、応募者の入社意欲を促進させられます。
自社のエンジニアと交流する機会を用意する
応募者と自社のエンジニア社員との交流機会を作る方法も有効です。
例えば、社内見学会や社員座談会などのイベントがおすすめです。現場の話を聞くことで、応募者は入社後に働くイメージを持ちやすくなります。自社の魅力を伝えれば、応募者の志望度をより高められるでしょう。会社に対して親近感を抱く効果も期待できます。
会社の評判を意識する
採用担当者は、自社の評判を意識しましょう。世間話やインターネットなどで会社に関する評判が悪いと、内定辞退率が高まる恐れがあります。応募者や内定者が会社のネガティブな評判について質問してきたときは、納得できるような回答をしましょう。
また、事実と異なる内容の悪評が広まるケースもあります。応募者には正しい情報を伝え、事実無根の評判は明確に否定しましょう。
採用までの期間を短くする
選考開始から採用決定までの期間を短縮すれば、早期の内定承諾を得られる可能性があります。一方、採用プロセスに長時間がかかると、応募者から自社への関心は薄まるでしょう。
オンライン面接やカジュアル面談の手法を取り入れて選考時間を短縮しましょう。
オンライン面接は応募者の移動にかかる負担を軽減できます。カジュアル面談は通常の面接よりも参加のハードルが低く、自社の雰囲気を伝えやすい点がメリットです。
働き方を柔軟にする
働き方の選択肢を増やすと、自社の新たな魅力を訴求できます。近年では、従来よりも柔軟な働き方が一般化し、理想の働き方を目指す応募者が増えています。
出社時間と退社時間を自由に決められるフレックスタイム制度や、出社せずに仕事ができるリモートワークの導入が代表例です。これらを取り入れると、応募者は自分の生活リズムや家庭の事情に合わせた働き方ができます。
働き方が充実していれば、内定承諾率が向上するでしょう。
エンジニア向けの魅力的な福利厚生を用意する
福利厚生を充実させると、就活生が複数の内定を得たときに、優先順位が高い傾向です。
給与や年休が同じ企業であれば、福利厚生が充実した会社の方が就活生の目に魅力的に映るでしょう。
エンジニア向けの福利厚生として有効なことには、以下があります。
・技術書の購入補助
・資格取得支援
・開発環境の充実
・イベント参加支援
企業全体で、リフレッシュ休暇やメンタルヘルスサポートなどを取り入れ、働きやすい環境をアピールする方法がおすすめです。
リファラル採用を活用する
リファラル採用とは、企業内定者や社員の信頼できる人脈を介した採用活動のことです。
社員からの紹介による採用を増やすと、企業文化に適応できる人材を確保しやすくなるでしょう。
リファラル採用を取り入れる場合、企業は新卒内定者に向けてリファラル採用に協力をする意義を伝える必要があります。
内定者が自発的にリファラル活動ができる制度や、知人に自社を紹介する動機付けをすると、その後の採用活動がスムーズに進むでしょう。
スキルマッチを重視した採用を行う
内定者のスキルと企業で必要とされるスキルにミスマッチがあると、内定辞退や早期退職の原因につながります。
内定辞退を防ぐには内定を出すまでに、求めるスキルと候補者の能力や経験などの適切な評価がおすすめです。企業に合わない就活生を適切に篩い分けられるように採用活動をすすめれば、スキルのミスマッチによる内定辞退を防止できます。
また、採用活動前に求める人材の明確化も効果的です。
内定後のフォローを強化する
内定後にフォローや連絡が不十分だと、複数の内定を獲得した内定者の優先順位が下がりやすくなるため、内定辞退につながるでしょう。
内定辞退者を減らすには、内定後フォローの強化が効果的です。
内定者フォローの内容としては、定期的なメール送信や内定者向けの懇親会・交流会などの開催があります。
現場で働く先輩社員との面談機会を設けることもおすすめです。
内定者フォローは心証をよくするほか、内定者が社内の雰囲気をつかむ手助けにつながるでしょう。
まとめ
エンジニアの採用で内定辞退が起こる原因と、その防止策について解説しました。選考を通じて、入社後に現場で働く様子をイメージできなければ、内定を出しても辞退される恐れがあります。
具体的な労働環境をイメージさせるには、求人に正しい内容を記載することが大切です。また、面接官の対応や会社の評判が悪ければ、内定辞退を招きます。話術や礼儀など、面接官への教育を徹底しましょう。
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