内定辞退をされる理由とは? 防ぐ方法やされたときの対応を紹介

内定辞退

採用を通知する「採用内定」ですが、内定は志望者次第で辞退されてしまうことがあります。人手不足が深刻な今、内定辞退がもたらす企業へのダメージは見逃せません。内定辞退がなるべく起こらないよう、対策を立てて自社の対応を見直す必要があるでしょう。

本記事では、内定辞退が起こる主な理由や内定辞退の防止策などを解説します。

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近年の内定辞退の状況

株式会社リクルートの『就職白書2025』によると、内定辞退をした新卒の平均人数は以下のとおりです。

従業員規模採用予定数辞退した平均人数予定数に対する辞退者の割合
5000人以上122.3人91.4人約74.7%
1000~4999人62.7人42.2人約67.3%
300~999人17.0人12.9人約75.9%
300人未満6.0人3.6人約60%

企業の規模に関係なく、採用予定数の6~7割の内定辞退者が出ていることがわかります。就職活動が売り手市場化する中、内定辞退への対応がすべての企業で求められています。

参照:『就職白書2025』データ集

新卒の内定辞退が生じやすいタイミング

新卒が内定辞退をするタイミングはさまざまなものの、多くのケースで以下のタイミングに生じます。

  • 志望度の高い企業から内定を受けたとき
  • 内定承諾率書や契約書の締め切り間際
  • 内定式や内定フォローイベントの後
  • 入社前(1〜3月)

それぞれのタイミングで内定辞退が多い理由を解説します。

志望度の高い企業から内定を受けたとき

ほとんどの就活生は、複数の企業を受けています。通常、7〜9月頃に他社から内定を受けることもあり、内定を受けた企業のなかから最終的に選ぶ会社を決めるケースがほとんどです。この際、自社より志望度や好感度の高い企業があれば、その企業の内定を受けます。

自社の志望度や好感度を上げるためには、内定者フォローや自社の魅力のアピールなどが大切です。

内定承諾書や契約書の締め切り間際

2月頃になると、本命でない場合に辞退が起きやすい傾向にあります。これは、内定を迷っていたものの、締め切りが近くなり他の企業を選ぶケースです。また、場合によっては迷っていて時間切れになることもあります。

内定承諾書や契約書の締め切りが近づいていて、内定を受けていない場合は辞退する可能性が高いといえます。

内定式や内定フォローイベントの後

内定式や内定フォローイベントの後に辞退するケースも少なくありません。これは、内定式で「思っていたのと違う」と感じたり、集団の雰囲気に違和感を感じたりするためです。

内定者フォローをすることで、内定者の不安を解消したり信頼関係を構築できたりします。しかし、現場の人と話したり社内の雰囲気を見たりしたことで、内定者が思い描いていたイメージと異なると感じることがあります。

入社前(1〜3月)

1〜3月の入社直前に内定を辞退するケースもあります。入社直前に内定を辞退する理由は、主に以下の通りです。

  • 年末年始の帰省で親からダメ出しを受けた
  • 勤務地や配属先に同意できない、または気が進まない
  • 卒業できなかった

勤務地や配属先に不満が生じることを防ぐためには、内定時や選考時に希望を確認することや、あらかじめ伝えることが大切です。

新卒が内定直後に辞退する理由

新卒が内定直後に辞退する場合、内定を出した会社に対して不安を感じているおそれがあります。では、そのようなところが原因で不安を感じているのでしょうか。

ここでは、内定を辞退されるよくある要因について見ていきましょう。

自社の魅力を伝えきれていないため

自社の魅力やイメージが伝わってないことが理由の一つです。複数社から内定を得た応募者は、最も魅力的な企業を選ぶためです。

魅力があっても伝えきれていなかったり、他社と差別化ができていなかったりすると、内定を承諾してもらえません。また、会社の雰囲気が分からず、働くイメージが湧かないと業務内容や人間関係に不安を感じます。業務や人間関係への不安は多くの応募者が持っており、不安の払拭が内定承諾の鍵になります。

労働条件が他社に負けているため

労働時間や給料、勤務地など、労働条件が他者に負けていることが原因のケースもあります。

学生は複数社から内定を受けると、内定が出た企業の労働条件を比較します。働く上で労働条件は重要であり、少しでも条件がよい企業を選びたいと考えることは当然です。

労働条件が他社に負けていることが原因の場合は、可能な範囲で労働条件を見直しましょう。他社より労働条件がよくなることで、内定承諾率は上がります。

選考や面接での印象が悪かったため

志望順位が高くても、選考・面接時の印象が悪かった企業は内定を辞退されることがあります。

志望者にとって、採用選考や面接は企業と直接触れ合う機会です。その際、企業へのイメージと実態に乖離があると「ここに就職したい」という気持ちは薄れてしまいます。自分の求めている社風ではないと感じた志望者は、内定を得ても辞退してしまうでしょう。

また、採用説明会や事前の印象は良かったものの、面接時に「面接官の態度が悪い」と感じたことが内定辞退につながったケースもあります。

希望の条件を満たしていないため

次は「求人情報や説明会で聞いていた条件」と「内定後に提示される条件」が違うことを理由に、内定を辞退するパターンです。特に業務内容や給料、勤務地などがポイントとなることが多くあります。

「本社勤務だと聞いていたが転勤がある」「事前に聞いていた業務内容と違う仕事を提示された」などは、志望者が内定を辞退しうる一例です。こうしたズレは、内定辞退にとどまらず企業の悪評にもつながるおそれがあります。

選考スピードが遅かったため

内定から入社までが長い場合や、選考結果の通知まで時間がかかる場合は、内定辞退の可能性が高まります。

内定から入社まであまりに時間が空くと、モチベーションが低下したり、他社に興味が湧いたりします。時間が空く場合は、定期的にコミュニケーションを取ることや、インターンや研修を実施してモチベーションを維持しましょう。

他には、企業側からの連絡が遅いことにも不信感を持ちます。応募者のなかには、選考結果が出るまで就職活動をストップする人もいます。そのため、選考結果が決まったら早めに連絡しましょう。

新卒が内定後しばらくして辞退を決断する理由

新卒がしばらくして内定を辞退した場合、内容受諾後に会社について調べた結果や社員を触れ合った結果である可能性があります。

新卒への対応で失敗しないよう社内で徹底するほか、会社の評判について調べておき事実でないものについてはきちんと否定しましょう。

価値観が合わないため

価値観が合わないことも理由の一つです。価値観が合わないと感じる原因として、内定後に会社の社風や価値観に触れて「違う」と感じたり、接触した社員の印象から判断したりが挙げられます。また、就活をするなかで得たさまざまな情報から、価値観や捉え方が変わるケースもあります。

就活生自身の価値観が変わったことによる原因の場合は対応が困難です。しかし、内定後に価値観が合わないと感じさせることを避けるためには、選考や求人ページで社風を詳しく伝えることが大切です。

会社の悪い噂を聞いたため

ブラック企業やパワハラ、経営が傾いているなど、会社の悪い噂を聞いたことで、内定自体を決断することもあります。

SNSや口コミサイトなどで噂を知ったものの、応募者はその情報が本当かを判断することはできません。また、「このような書き込みを見つけましたが本当ですか」と会社に直接確認することはできないため、真偽が分からず不安を感じて内定を辞退するケースです。

SNSや口コミサイトの情報は全て正しいとは限りません。なかには選考に落ちた人が、腹いせで悪い噂を書くこともあります。しかし、悪い噂を見かけると、真実ではないことでも内定者は不安を感じます。

会社の将来性に不安があるため

中小企業に多い理由として、会社の将来性に不安を感じることが挙げられます。例えば、「キャリアビジョンが描けない」「待遇がよくない」「会社が発展しそうにない」などは、会社の将来性に不安を感じる要素です。

長く勤めることを想定する内定者にとって、会社の将来性は重要です。会社に将来性があることをアピールしましょう。

働くイメージが湧かないため

「選考や面接を受けたものの、会社の雰囲気や現場の声が分からない」と不安を抱え、内定を辞退する志望者もいます。

近年では、働く人が「ワーク・ライフ・バランス」を重視する傾向があります。私生活が充実できる働き方・職場を選びたい人からは、働くイメージが湧かない企業は敬遠されてしまうでしょう。

働くイメージが掴めない原因には「志望者側の下調べ不足」の場合もありますが、企業側から適切な情報提供ができていない可能性もあります。

内定辞退を防ぐ方法

内定辞退を未然に防ぐ方法は存在します。特に人手不足が深刻な近年では、内定辞退の防止は立派な戦略の一つです。以下でその方法を確認しましょう。

やり取りで信頼感を抱かせる

内定辞退を防ぐ代表的な方法は、志望者の信頼を得る方法です。以下はその一例です。

  • メールや通知などは早めに送る
  • 採用側だからといって高圧的にならない
  • 採用時は採用した理由を伝える
  • 志望者を歓迎している姿勢を見せる

企業と志望者とのあいだには、張り詰めた空気感が漂ってしまいがちです。これを払拭しなければ、志望者に信頼感を持ってもらうことは難しいでしょう。柔らかく真摯な応対を心がけることで好印象につなげられます。

面接で会社のアピールをする

選考・面接は、志望者が自身をアピールをするだけの場ではありません。企業側にとっても、志望者に自社の魅力を伝えられるチャンスです。

自社が目指すビジョン・思いをアピールすれば、それに共感した志望者に自社への就職を前向きに考えてもらえる可能性が高まります。また「目指すものが同じであるか」の確認にもなり、採用後のミスマッチ防止にもつながります。

正しい情報を提供する

新卒が誤った情報を元に判断をしないように、正しい情報の提供を心がけましょう。

内定者は、内定を受けた企業の口コミや評判を確認する傾向にあります。インターネット上の口コミや評判が全て正しいとは限らないため、誤った情報の訂正や削除依頼をしましょう。誤った情報に対して不安を感じている場合は、解決できるように丁寧に説明することで信頼を得られます。

社員との交流をする

内定辞退を防ぐために、内定者に向けたインターンシップを開催する企業があります。「仕事のイメージが湧かない」と悩む内定者の辞退を防ぐだけでなく、本採用後に即戦力として配置できる点もメリットです。

現場の雰囲気を知る機会を設けることは、特に「右も左も分からない新卒学生」に対して非常に有効です。また近年では「採用後すぐに多くのものを求められるプレッシャー」によって、入社数ヶ月で離職する学生もいます。学生がゆっくりと職場に慣れていく環境づくりは、内定辞退・早期離職をともに防止できるでしょう。

内定後のフォローをする

内定通知後、内定者を「ほったらかし」にすると内定辞退に繋がる可能性が高まります。内定後はすぐに、入社までの流れや研修に関するアナウンスをしましょう。

その後も定期的な連絡や交流を続けることで、企業と内定者との間に「共同体感覚」を育てられます。社員との交流も効果的ですが、内定者を集めた同期同士の交流会を開催することも有効です。

こうした内定後のフォローは、内定者の安心感・信頼感を高められる方法といえます。

採用戦略を見直す

採用活動を始める前に、自社が求める能力や性格などを明確に決めましょう。なぜなら、求める人物像が明確でないと適した採用戦略が導き出せず、学生と企業のミスマッチが起きる要因にもなるためです。経営層と現場が求める学生は異なるため、現場の声も聞いて自社が求める人物像を明確にしましょう。

求める人物像が決まったら、そのターゲット層が多く利用する採用媒体を選びます。採用媒体は多数あり、最適なものを選ぶことで自社に合う人材が見つかります。

内定辞退が起きたときの対応

防止策を講じたとしても、何らかの理由で内定辞退が起こる可能性はあります。しかし辞退されたらそのまま放置するのではなく、個別に対応が必要です。採用活動の充実化のために、以下の対応を考えましょう。

ヒアリングをする

内定辞退が起きたとき、可能な限り実行したい対応が「辞退理由のヒアリング」です。ヒアリングといっても、個人の事情に踏み込むような質問は厳禁です。「差し支えのない範囲」で辞退理由を聞きましょう。

内定辞退の理由に法則性が見つかれば改善も可能です。次回以降の採用活動に活かすためにも、内定を辞退した人には可能な限りヒアリングをしましょう。

採用プロセスを見直す

新卒の辞退の理由によっては、採用活動を見直すことで内定辞退が減る可能性もあります。

例えば、面接官の印象が悪いことに対してマイナスイメージを持たれていた場合は、親しみやすい面接官への変更が有効です。キャリアプランが不明瞭なことに不安を持っている場合は、将来のビジョンを具体的に説明しましょう。

つながりを持ち続ける

内定辞退をされたからといって、関係を断つことは避けましょう。なぜなら、内定辞退者が中途採用の候補者になる可能性があるためです。

内定辞退の申し出があった際には、丁寧な対応を心がけましょう。相手を応援する趣旨の言葉をかけたり、自社を受けたことへの感謝を伝えたりなど、よい関係を築くことで、将来再度志望してもらえる可能性が高まります。

理由の聞き出しも丁寧に行い、内定辞退者とつながりを持ち続けられるようにしましょう。

採用活動を外注する

内定辞退によって欠員が生じると、計画していた人員配置に支障をきたすおそれがあります。すぐに人材を補充したいときは、人材紹介サービスやダイレクトリクルーティングなどの外部サービスの利用がおすすめです。

人手不足が深刻な近年、従来の「待ち」の採用方法で人材を確保するには限界があります。

しかし「攻め」の採用であるダイレクトリクルーティングやスカウト採用は、ノウハウがなければ実行は難しいとされています。思い切って採用活動を外注することによって、内定辞退による穴を早期に塞げるでしょう。

複数の採用手法を導入する

採用手法を見直すことで、内定辞退が減る可能性はあります。

一昔前と比べて、現在の採用手法は多種多様です。企業側が直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、社員に知人や友人を紹介してもらうリファラル採用など、新しい採用手法の導入も検討しましょう。

また、新卒スカウトサービスABABAもおすすめです。ABABAは豊富な人材から、他社の最終選考まで進んだ優秀な人材に絞って、自社に合う人材に直接アプローチできます。ESや一次面接などの採用フローを削減できるため採用担当者の負担が減って、丁寧な内定者フォローができる点もおすすめポイントです。

まとめ

内定辞退は、人材不足に悩む企業にとっては大きなダメージです。時間をかけて選考した志望者が、こちらの内定を辞退して別の企業に流れる様子は、採用担当者にとって堪えるものがあります。安定した採用活動を実施するためにも、内定辞退を防ぐ方法を確認し、志望者の信頼と内定承諾を得られるようにしましょう。

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