新卒が使えないと感じる理由|特徴・原因・育成のポイントを解説

新卒 使えない

新入社員に対して「使えない」と評価する声が出るのはどの職場でもよくあることでしょう。

右も左もわからない状態では、仕事ができないのは当たり前です。しかし、「使えない新卒」とは、単に仕事ができないのではなくほかに原因があります。また、本人のポテンシャルは高くても、組織が原因で使えない新入社員を生んでしまうことも。

使えない新卒の特徴と組織側の原因について、パフォーマンスを発揮する新人育成方法とともに解説します。

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「使えない新入社員」の特徴と原因

新入社員が「使えない」と感じられる背景には、主体性の不足や社会人マナーの未習得、ミスへの過敏な反応、不満の多さなど、さまざまな特徴や原因が存在します。

「使えない新入社員」の具体的な特徴と原因について解説します。

自分から動けず、指示を待つ姿勢が目立つ

新入社員の中には、自ら積極的に動かず指示を待つ姿勢が目立つケースがあります。指示待ちが目立つ主な原因は、主体性や自律性が十分に育っていないことです。入社したばかりで何をするべきかわからない状況では、仕方のない部分でもあるでしょう。

自分から動かない新入社員を改善するには、まず役割や業務の目的を明確に伝え、自発的な行動を促すことが重要です。また、ポジティブな声かけや成功体験を積み重ねることで、主体性の育成につながります。

職場環境や上司の指導方法も指示待ち傾向に大きく影響するため、適切なサポート体制の構築が求められます。

社会人としての基本的なマナーが未習得

会社に悪影響を及ぼす可能性があるほど、使えない新入社員は社会人としての基本的なマナーが身についていない人です。

挨拶や言葉遣い、身だしなみなどでつまずきやすく、職場や取引先との信頼関係構築が難しくなります。結果的に、業務が円滑に進まないだけでなく、組織全体の印象にも影響を及ぼす可能性もあります。

ビジネスマナーの本質は相手への気遣いと思いやりにあり、さらに状況に合わせて適切に対応できる応用力も必要です。新入社員研修や日々の実践を通じて、マナーの意味や重要性を理解し、意識的に習慣化していくことが大切です。

ミスや注意に過敏に反応し、落ち込みやすい

ミスや注意に過敏に反応し、必要以上に落ち込みやすい傾向も、使えない新入社員の特徴のひとつです。落ち込みやすい新入社員は、フィードバックや失敗経験が少なく、自己否定的になりやすい傾向があります。

一度の失敗を引きずって動けなくなったり、指摘を受けると行動が萎縮してしまうこともあるでしょう。とくに最近の新入社員は、ミスや怒られる経験が乏しいため、注意を受けた際に強く落ち込むケースが増えています。

必要以上に落ち込みやすい新入社員には、メンタル面のフォローや小さな成功体験を積ませることが有効です。上司が自身の失敗談を共有し、フィードバックを成長の機会として捉えられるよう支援することで、前向きに業務へ取り組める環境づくりができるでしょう。

不満や否定的な発言が多く、前向きさに欠ける

不満や否定的な発言が多く、前向きさに欠ける新入社員は、職場の雰囲気を悪化させ、周囲のモチベーション低下や悪影響を及ぼしやすい問題があります。

不満や否定的な発言が多い原因は、理想と現実のギャップや自己肯定感の低さ、ストレスなどが関係している場合が多いです。現状への不満が言動に表れやすくなっているのでしょう。

前向きさに欠ける新入社員には、本人の感じている不満や否定的な思いの背景を丁寧に聴き、組織側で対応すべき課題があれば改善に取り組むことが重要です。また、本人に対しても現実を受け入れ、前向きな行動を促すサポートを行うことで、職場全体の健全な雰囲気づくりにつながります。

「使えない新入社員」を生む組織の特徴と原因

たとえ即戦力が期待できるほどポテンシャルの高い新入社員でも、組織の環境によって「使えない新入社員」となってしまうこともあります。

パフォーマンスを発揮できない、「使えない新入社員」を生む組織の特徴と原因を解説します。

新入社員への関心や歓迎姿勢が希薄

新入社員への関心や歓迎姿勢が希薄だと、職場に馴染めず孤立感を抱くケースが多く、早期離職のリスクが高まります。歓迎されていると感じられない企業では、モチベーションが低下し、使えない新入社員を生み出します。

使えない新入社員を出さないためには、社内全体で新入社員を歓迎する雰囲気づくりが不可欠です。具体的には、ウェルカムランチや懇親会の実施、経営層からのメッセージ発信など、入社直後から積極的にコミュニケーションの機会を設けることが効果的です。

また、日常的な声かけやフォロー体制の強化も、定着率向上に大きく影響します。まずは組織側から、新入社員が安心して成長できる環境を整えるところから始めましょう。

社会人意識へのシフトを促す場がない

社会人意識へのシフトを促す場がない組織では、新入社員が学生気分のまま業務に取り組みがちです。

新入社員が学生気分のままでは、責任感や主体性が育ちにくく、仕事に対する姿勢や成果にも悪影響が及びます。成長の機会を逃し、早期戦力化が進まないリスクも高まるでしょう。

そのため、入社初期から社会人としての意識転換を促すプログラムや、実践的なワーク・対話の場を設けることが重要です。社会人意識へのシフトを促す機会を提供することで、新入社員は自らの役割を自覚し、信頼される社会人へと成長しやすくなります。

育成計画や研修制度が未整備

育成計画や研修制度が未整備な組織では、新入社員が業務を効率的に習得できず、早期離職やモチベーション低下のリスクが高まります。

OJTや研修が属人的・場当たり的になりやすく、トレーナーによって指導内容や方法にばらつきが生じるため、成長や定着を支える仕組みが十分に機能しません。また、現場任せの育成では新入社員の特性や時代背景に合った指導が難しく、組織が期待する成長を促しにくくなります。

課題を解消するには、体系的な育成計画の策定や現場との密な連携、継続的なフォロー体制の構築が不可欠です。

主体性や当事者意識を育む環境がない

主体性や当事者意識を育む環境が整っていない組織では、新入社員が受け身になりやすく、自発的な行動や提案が生まれにくくなります。

指示命令型のコミュニケーションや「あるべき論」が強い職場では、言われたことだけをこなす姿勢が定着しやすく、成長の機会を逃しがちです。新入社員が自発的に動きにくい状況を改善するには、目標設定や裁量のある業務を任せたり、挑戦や提案を歓迎する風土づくりが不可欠です。

また、フィードバックや小さな成功体験を積ませることで、主体性を引き出しやすくなります。新入社員自身が自分で考えて選択し、行動できる環境を整えることで、組織全体の活性化や人材の早期戦力化にもつながるでしょう。

新入社員の成長や状況を見守る仕組みが不十分

新入社員の成長や状況を見守る仕組みが不十分な組織では、早期離職や成長が遅れるなどの課題が生じやすい傾向があります。

課題を解決するには、明確な育成計画や業務目標の設定、定期的なフィードバックとフォロー体制の整備が不可欠です。とくに配属後は、現場任せになりがちですが、メンター制度や定期面談などを実施し、組織全体で新入社員の状態を把握・支援することが大切です。

また、現場や育成担当者のリソース不足や育成スキルの課題も無視できません。人事部門と現場が連携し、日常的なコミュニケーションやフォロー体制の強化が求められます。組織全体で、新入社員が安心して成長できる環境を作りましょう。

パフォーマンスを発揮する新入社員を育てるための5つの行動

パフォーマンスを発揮する新入社員を育てるには、5つの行動を意識しましょう。

  • 新人の意見に耳を傾けて考えや疑問を聞く
  • 新人が成長しないことを焦らない
  • 感情任せに怒らない
  • 上司らしく成果で見せる
  • 明確な目標を立ててあげる

それぞれの行動におけるポイントについて解説します。

新人の意見に耳を傾けて考えや疑問を聞く

自分で考え行動できる社会人へと成長させるならば、新人の意見に耳を傾けましょう。

上司や先輩が傾聴の姿勢を示すことで、安心して自分の考えや疑問を伝えやすくなり、モチベーションや自己肯定感も高まります。定期的な1on1やカジュアルな対話の場を設けることで信頼関係が築かれ、困ったときにも相談しやすい環境が生まれます。

上司や先輩から新人に歩み寄るコミュニケーションの積み重ねが、新入社員の主体性や成長を促し、組織への定着にもつながるでしょう。

新人が成長しないことを焦らない

新人が思うように成長しない場合でも、焦らず個人ごとの成長スピードを見守りましょう。人それぞれ習得ペースや適応力には違いがあり、他人と比較して急かしてしまうと、かえって新人のやる気や自信を損なう恐れがあります。

とくに入社から半年ほどは、余裕を持ってサポートしながら徐々に仕事に慣れてもらうことを優先しましょう。焦らずに見守ることが、長期的な成長と定着につながります。

焦りや過度なプレッシャーを与えてはいけません。もちろん、見守るだけでなく。必要なタイミングで適切なフィードバックや励ましを行い、新人が自信を持って成長できる環境を整えましょう。

感情任せに怒らない

新人育成においては感情任せに怒るのではなく、冷静かつ論理的に指導する姿勢が重要です。感情任せに怒ってしまうと、伝えたいことが上手く伝わらなかったり、新人から嫌われて信頼関係を損なう可能性があります。

新人に対して怒りを感じた際には、まず沈黙して気持ちを落ち着かせましょう。6秒ルールを活用して衝動的な反応を抑えたり、その場を一時的に離れるタイムアウト法を取り入れると効果的です。

小さなミスについては軽く注意し、本当に重要な場面だけメリハリを持って論理的に伝えることで、新人も上司の言葉の重みを理解しやすくなるでしょう。

上司らしく成果で見せる

上司が自ら成果を出して見せることは、新人にとって仕事のやり方や基準を理解するうえで非常に効果的です。

言葉だけで説明するよりも実際の業務や成果を手本として示すことで、新人は具体的なイメージを持ちやすくなり実践力も高まります。また、上司が成果を通じて信頼を築くことで、部下のモチベーション向上や組織への帰属意識も強まります。

新人は自分の成長目標を明確にしやすくなり、早期戦力化にもつながりやすいです。

明確な目標を立ててあげる

明確な目標を設定することで、新入社員は「何をどこまでやればよいか」明確になり、やる気や成長意欲が高まります。目標は新人が設定するのではなく。達成可能で具体的な内容と期限を上司や先輩と一緒に決めるとより効果的です。

さらに、短期・中期・長期の段階的な目標を設定することで、進捗が可視化され、成長を実感しやすくなります。

目標設定は、SMARTの法則(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限付き)を意識すると効果的で、新入社員のモチベーション向上や自律的な成長を促進します。

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