フロントエンドエンジニア採用が難しい理由や採用の注意点を紹介

IT技術の進歩で、日常のさまざまな場面でデジタル化が進んでいます。
近年では非IT企業であっても、Webサイトの充実や自社サービスの提供を目的に、フロントエンドエンジニアの採用をする企業が増えています。
また、アプリケーションの開発が急増しフロントエンドエンジニアの重要性が高まっているため、多くの企業が採用に頭を悩ませているのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、フロントエンドエンジニア採用が難しい理由や採用する際の注意点を紹介します。
難しいといわれているフロントエンドエンジニア採用を実現させたい採用担当の方には、株式会社ABABAの新卒スカウトサービスがおすすめです。
「スカウト機能」で、最終面接まで進んだ優秀な学生が見つかります。
気になる方は、ぜひ以下をご覧ください。
>>(無料)スカウト採用を成功に導く採用プロセスをご紹介!を見てみる
フロントエンドエンジニアとは
フロントエンドエンジニアとは、Webシステム開発業務においてフロントエンド部分を担当するエンジニアです。
フロントエンドとは、Webアプリケーションやシステムなどのユーザーが最初に目にして直接触れる部分のことです。
グラフィックやテキストなど視覚的な要素が含まれ、HTMLやCSSなどを駆使し、ブラウザに表示できるようコーディングを実施します。
近年ではブラウザの機能拡大が進み、簡単なプログラムも動作するため、ブラウザ機能への理解や簡単なプログラムの実行スキルも問われます。
フロントエンドエンジニア採用の現状
フロントエンドエンジニアは慢性的に人手不足で、採用が難しい職種です。
近年、さまざまな現場でデジタル化が進んでいることで、フロントエンドエンジニアの需要が伸びています。需要に供給が追いついていないといわれ、有効求人倍率は3倍近くになることがあります。
一般的に、フロントエンジニアは売り手市場です。一方で、IT技術の進歩により企業がフロントエンドエンジニアに求める業務やスキルのレベルも上がっています。労働市場においては、少数の優秀な人材を企業同士で取り合っている状態です。
また、獲得した人材が即戦力になるとは限りません。新人エンジニアを育成するには、社内に十分な育成環境を構築する必要があります。
フロントエンドエンジニア採用が難しい理由
フロントエンドエンジニアの採用が難しいといわれる原因として、以下の4つが挙げられます。
・エンジニア不足
・高度なスキルの求めすぎ
・スキル評価の難しさ
・人物像が定まっていない
・差別化ができていない
・多様な働き方への社内整備
ここでは、それぞれの理由について詳しく紹介します。
エンジニアが不足している
Webサイトやアプリケーション、ゲームなど、ITを活用する分野が拡大し、IT業界全体でフロントエンドエンジニア採用に苦戦しています。
企業や市場が求める需要に供給が追いついていないためです。
需要と供給の差が広がればそれだけ採用競争は激化し、採用するために多額の費用がかかります。
また、業務を効率化させるシステムの開発やビジネスサービス、ソフトウェアなど今後もIT市場の拡大が見込まれており、フロントエンドエンジニア不足は今後ますます深刻化すると見込まれています。
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf)
高度なスキルを求めすぎている
フロントエンドエンジニアには、ユーザーインターフェース(UI)の開発や、ユーザー体験(UX)の設計、パフォーマンスの最適化など幅広い知識とスキルが求められます。
また、近年ではHTMLやCSSなどの基本となるスキルの他にも、ReactやVue.js、AngularなどJavaScriptフレームワークのスキルも求められるようになりました。
さらに、UIやUXデザインの知識やデザイナーとの連携能力など、フロントエンドエンジニアに求められるスキルセットは多岐にわたり、それだけに採用難度が高くなっています。
知識や経験の習得には時間がかかるため、新卒採用では即戦力としての活躍は求めないようにしましょう。
スキル評価が難しい
フロントエンドエンジニアの業務は専門的な知識が求められるため、スキル評価が難しいといえます。専門的なスキルに加えて、経験やコミュニケーション能力などに関する多面的な評価も必要です。
面接官にある程度の知識がないとスキルについて評価ができず、スムーズに採用を進めることが困難になります。また、面接官の知識レベルによって評価が変動しやすい点も問題です。
採用時に明確な評価基準を設けておくと、評価のブレを防いだうえで面接がスムーズに行えます。
求める人物像が定まっていない
フロントエンドエンジニアといっても、業務範囲やスキルはさまざまであり、求める人物像が定まっていなければ自社に合った候補者の見極めは困難です。
自社が求める人物像やスキルセットを絞り込めていないと、採用広報や求人票に訴求するメッセージが不明確になりやすい傾向です。
募集が集まらないことや、採用後のミスマッチにもつながるため、必要とする人物像は明確化しましょう。
他社との差別化ができていない
応募が集まらなかったり内定辞退が起きたりする原因のひとつは、他社と比較した際の自社の強みが明確ではないことにあります。
採用担当者が採用を成功させるためには、自社を選ぶ理由が明確になるように、他社との差別化が不可欠です。
福利厚生やセミナーへの参加機会などによるアピールは、内容によっては他社に真似されてしまい、差別化が難しいこともあります。
そのため、自社の独自の強みである特徴を洗い出し、他社にない魅力として差別化しましょう。
多様な働き方に社内整備が追いついていない
多様な働き方ができない場合、求職者を集めることが難しくなります。フロントエンジニアを効率的に採用するには、多様な働き方のための社内整備が必要です。
近年、リモートワークやフレックス勤務・時短勤務など、多様な働き方が広まりつつあります。エンジニア職においては、求職者がリモートワークでの勤務を希望するケースが特に見られやすいといえます。
また、慢性的な人手不足のなかで人材を確保するには、外国人や女性エンジニア採用の積極化など、性別・国籍・年齢などにとらわれない採用を取り入れることも欠かせません。
フロントエンドエンジニアに求められる知識やスキル
フロントエンド部分の開発に携わるフロントエンドエンジニアには、以下の知識やスキルが求められます。
・HTMLやCSSスキル
・JavaScriptとフレームワークに関するスキル
・バックエンドに関する知識
・UI/UXの設計スキル
・CMSのスキル
それぞれのスキルや知識についてくわしく解説します。
HTML・CSSのスキル
フロントエンジニアとって基礎的なスキルであるHTMLやCSSスキルは、どのような業務や案件を担当する場合も必要です。
HTMLは、Webサイト構築の基礎となるマークアップ言語です。もっとも基本的なスキルであり、画面の構造を定めるために用います。また、CSSはレイアウトやカラーリングをコントロールするスタイルシート言語です。
どちらもWebサイトを構築する際に必ず用いる言語であり、両方のスキルを身につけたエンジニアを採用しましょう。
JavaScriptとフレームワークに関するスキル
JavaScriptとは、Webサイトのコーディングで使われるプログラミング言語のことです。プログラミング言語は複数の種類があり、JavaScriptのフレームワークを利用した開発が一般的です。案件の多くがJavaScriptを用いるため、プログラミング言語のうちJavaScriptは最低限身につけたいスキルといえます。
また、フレームワークに関する知識も必要です。BootstrapやBulmaなどのデザインフレームワークを身につけているフロントエンジニアを採用しましょう。
バックエンドについての知識
バックエンドに関する最低限の知識も求められます。フロントエンジニアは、フロントエンドの開発に携わるため、バックエンドに関する知識は必要ないと思う人もいます。しかし、バックエンドエンジニアとのやり取りが頻出するため、バックエンドに関する知識がないとスムーズなやり取りができません。
バックエンドエンジニアがよく使用するプログラミング言語である、PHPやRubyを扱えることが理想です。
UI/UXの設計スキル
フロントエンジニアの基本的な業務は、UI(ユーザーインタフェース)の設計と構築です。また、UIを通してWebサイトを利用したユーザーに与える体験はUX(ユーザーエクスプリエンス)です。このことから、UI及びUXの設計スキルも求められます。
UIは、ユーザーが使いやすいように画面を設計すること、UXはユーザーがWebサイト上の体験が快適になるように意図してデザインすることです。近年ニーズが高いスキルであり、習得したエンジニアを採用しましょう。
CMSのスキル
CMSとはContents Management Systemの略で、コンテンツ管理システムのことです。代表的なCMSのスキルは、WordPressです。
CMSスキルを身につけることで、プログラミングスキルがなくてもWebコンテンツを簡単に作成・追加・更新できます。フロントエンジニアとして市場価値を上げたいエンジニアが、CMSスキルを習得します。
プログラミングスキルがあれば、必ずしも必要なスキルではありません。そのため、マストなスキルではないものの習得済みかを選考の参考にすることもよいでしょう。
フロントエンドエンジニア採用における面接での評価方法
フロントエンドエンジニアのスキルを客観的に評価することは難しく、面接官によって採用基準に差が出やすいといえます。
ここでは、フロントエンドエンジニア採用において使える評価のポイントを解説します。
技術課題やプログラミングテスト
フロントエンドエンジニアとしてのスキルを評価するためには、技術課題・プログラミングテストなど、具体的な課題をこなしてもらう形式が有効です。
この際、簡単なアプリ開発のような難易度が高すぎず低すぎない課題にする必要があります。
また、社員との共同作業を課題にすることもおすすめです。共同作業での課題の場合、スキルの程度だけではなくコミュニケーション能力も確認できます。
技術課題・プログラミングテストを行うことで、フロントエンドエンジニアに必要な資質が備わっているかの客観的な判断が可能です。
必要な知識と技術の確認
フロントエンドエンジニアを採用する際は、自社で働くエンジニアとして必要な最低限の技術・知識があるかを確認することが欠かせません。
開発するサービスの内容やチーム体制などから必要なスキルを定義すれば、適切な候補者が見極められます。自社で扱うプログラムがある場合は、扱えるかどうかを確認してから採用すると、入社後の教育や業務がスムーズに進みます。
なお、そのほかに持っているスキルや知識がある場合には、加点要素として評価することが有効です。
フロントエンドエンジニア採用成功のポイント
フロントエンドエンジニアを採用する際は、自社での開発に合う人材を選ぶために抑えたいポイントがいくつかあります。ここからは、フロントエンドエンジニアの採用を成功させるために意識したいポイントについて紹介します。
採用条件を明確化する
自社で求めている人物像を設定することと同様に、採用条件を明確化することも重要です。
フロントエンドエンジニアに求められるスキルは多岐にわたるため、自社に必要なスキルを候補者に伝わるよう求人票に記載するためです。
自社内で認識が一致するよう人物像を明確した後社内で共有し、設定した人物像に合う求人票を作成します。
明確な求人内容を作成できると、自社と候補者のミスマッチの防止につながります。
採用担当のスキルアップをする
フロントエンドエンジニアの採用を成功させるためには、採用担当のスキルアップは欠かせません。
面接当日に面接官が遅刻をしてきたり挨拶をしなかったり、態度が悪かったりなど基本的なマナーが悪いと、いくら自社の魅力や強みをアピールしても、候補者に悪印象を与えてしまいます。
面接官トレーニングを実施し、フロントエンドエンジニアの知識を身につけたり、面接官の面接力を高めたりするなど、採用担当のスキルアップをはかりましょう。
適切な面接を行う
フロントエンジニアと一言でいっても、個々人で習得したスキルが違ったり、業務内容や案件によって必要なスキルが異なったりします。そのため、適切に面接をして自社が求めるニーズに合う人材の採用が求められます。
選考では、必要なスキルを持っているか、コミュニケーション能力や学習意欲があるかなど、多角的な視点で判断しましょう。
判断材料の1つとして、ポートフォリオの提出を求めることもおすすめです。ポートフォリオとは、過去の実績をまとめたもののことで、実績から習得したスキルが分かります。
内定辞退を防止する
フロントエンドエンジニアを採用するためには、クロージング力の強化が重要です。
クロージングとは、内定を出してから入社するまで内定者をフォローする活動や施策を指し、自社への入社意思を固めたり、内定者の不安解消したりする役割があります。
その他にも、選考スピードを意識します。
フロントエンドエンジニアは市場価値が高いため、複数の企業から内定をもらっていることがあり、選考スピードが遅ければその分他社への興味や関心が高まるためです。
作業に時間がかかり選考速度をあげられない場合には、ノンコア業務を採用代行に外注する方法もあります。
入社後の受け入れ態勢を整える
経験が豊富でも、企業によって業務内容や業務の流れは違います。そのため、社内の業務に早く慣れさせるためのオンボーディングプロセスを充実させましょう。
受け入れ態勢を整えることは、内定者の不安解消につながります。特に、新卒での採用は経験が浅く、業務ができるかという不安を抱えています。研修を充実させて、仕事に関する不安を解消しましょう。
また、将来的なキャリアパスを提示することもおすすめです。キャリアビジョンが明確化すれば、モチベーションの向上が期待できます。
柔軟な職場環境を作る
柔軟な働き方ができる職場環境作りを行うと、長期的に見て優秀な人材を採用しやすくなります。
エンジニアは比較的柔軟な働き方が可能な職種です。リモートワークでの勤務やフレックスタイムでの出社を希望するエンジニアも多く見られます。
柔軟な働き方の実現によって求人への応募者数が増えると、優秀な人材にもリーチしやすくなります。自社が求める要件に合致するエンジニアを確保するには、社内の労働環境を整えることが欠かせません。
フロントエンドエンジニア採用の手法
ここからは、フロントエンドエンジニアを採用する手法について紹介します。
ダイレクトリクルーティングの利用
ダイレクトソーシングとは、候補者へ直接スカウトを送って自社の魅力をアプローチする採用手法です。
求人広告や人材紹介では求人を掲載した後は応募が来るまで待つ姿勢であることに対し、ダイレクトリクルーティングでは企業側から候補者に直接アプローチする攻めの採用が可能です。
サービスの利用やSNS、イベントなどで直接スカウトやオファーを受け取った候補者が、自社に対して興味や関心を持てば応募につながり、採用選考に移行します。
リファラル採用の導入
リファラル採用とは、自社社員個人のつながりを元に学生の紹介を受ける採用手法です。
自社の開発環境や求める人物像、雇用条件などを把握する社員が採用担当になり、自社に合いそうな学生を紹介するため、ミスマッチが防げます。
リファラル採用は外部サービスを利用しないため紹介手数料や成功報酬などの費用を抑えられるものの、学生を紹介する社員の負担が増えるため、紹介料やインセンティブ報酬の仕組みを整えることが一般的です。
人材エージェント
人材募集のプロであるエージェントに依頼することも1つの手です。
専門的な知識を持つ担当者にサポートしてもらえるため、条件に合った候補者である可能性が高いというメリットがあります。ただし、エージェントに支払う費用や、やり取りに労力などがかかる点はデメリットです。
万が一紹介されたエンジニアがすぐ退職した場合は、返金してもらえるサービスが一般的です。契約前に、早期離職の対応を確認しましょう。
IT人材専用の求人サイト
IT人材に特化した求人サイトに求人広告を載せる方法です。IT業界での求人の手法としてもっとも一般的です。
IT人材専門の求人サイトを利用することで、レベルの高い候補者と出会える機会が増えます。これは、豊富な業種がまとめて掲載されるサイトより、優秀なエンジニアが集まるためです。
ただし、優秀な人材は競争率が上がります。競合他社に負けないように、差別化を図って自社の魅力をアピールしましょう。
フリーランスの登用
正社員ではなく、フリーランスのエンジニアを登用する手段もあります。最近は、働き方が多様化しています。IT業界も例外ではなく、フリーランスやテレワークを導入する企業も少なくありません。働き方を多様化することで、求人が集まりやすいでしょう。
ただし、有能なフリーランスの登用は、正社員の採用同様に難易度が高い傾向にあります。なぜなら、優秀な人材は会社に所属しなくても、個人でフリーランスとして活躍できるためです。フリーランスとして自社に入社することのメリットを、具体的に伝えることが大切です。
まとめ
フロントエンドエンジニアとは、Webシステム開発業務においてフロントエンド部分を担当するエンジニアのことです。
近年では、アプリケーションの開発が急増してフロントエンドエンジニアの重要性が高まっています。
しかし、需要に対してエンジニアが足りていないため、採用は難しい状況です。
採用条件の明確化や内定辞退を防止するなどの対策をして、フロントエンドエンジニアの採用を成功させましょう。
株式会社ABABAは、新卒採用における課題を解決するため、幅広い支援サービスを展開しています。
ABABAを使えば、自社が求めるフロントエンジニア志望の学生にもアプローチが可能です。
◆ABABAの特徴
・ABABAオリジナルのフォーマットが利用できる ・ESや1次面接などの選考をスキップでき採用担当者の負担を軽減できる ・フロントエンジニア志望の学生を直接スカウトできる |
ABABAのサービスの詳細については、こちらをご覧ください。