キャリアパス制度徹底解説|現場必須の成長プランを徹底解説

キャリアパス制度

今回は、キャリアパス制度の意味やメリット、導入時の具体的な手順などをご紹介します。従業員の向上心を引き出し、企業戦略の実現にも影響を与えるキャリアパス制度。他社の事例も参考にしつつ、自社ならではの基準を制定して提示していきましょう。

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キャリアパス制度とは?

ここでは、キャリアパス制度の基本的な意味をご紹介します。またキャリアパス制度と混同されやすいキャリアプランとの違いも解説していきます。

従業員のモチベーションにも直結するキャリアパス制度について学び、計画的な人材育成につなげていきましょう。

キャリアパス制度とは

そもそもキャリアパスの意味とは、従業員が特定の役職や目標に到達するために、必要なステップや身につけるべきスキルなどを示した道筋のこと。キャリアパス制度とは、この道筋を制度化したものです。

キャリアパス制度は、従業員の段階的な成長や、企業の利益につながるための人材育成を目的として導入されます。将来的な昇給・昇進のために必要なハードルが明確になることで、従業員のモチベーションの向上や具体的なスキルアップが期待できます。

キャリアパスとキャリアプランとの違い

キャリアプランとは、キャリアビジョン(仕事における将来ありたい姿)の実現に向け、具体的な行動計画を立てるプロセスです。たとえば「5年後(10年後)にこうなっていたい」のような中長期的な目標を設定したうえで、必要なスキルや経験を逆算的に考えていきます。

キャリアプランはあくまで「従業員が自分で考える計画」であり、キャリアパスは「企業が従業員に示す道筋」です。キャリアパス制度は人事制度の一つであり、個人で描くキャリアプランよりもより明確に「ビジョンを実現する方法」がわかります。

キャリアパス制度が注目される理由

昨今キャリアパス制度が注目される理由には、終身雇用制度や年功序列制度の崩壊が関連しています。現代社会は「VUCA時代(変化が激しく将来の予測が困難な時代のこと」の真っただ中。従来のように「大企業に入社したら生涯安泰」という常識は崩れつつあります。

複雑で曖昧な社会を生き抜くためには、個人が自分自身でキャリアを考え、必要な経験を定量化し、効率的に自己成長をしていくことが求められます。従業員にとってキャリアパス精度は、自身のキャリアや経歴を培うための重要な指標なのです。

キャリアパス制度の導入で得られるメリット

ここでは、企業がキャリアパス制度を導入することで得られるメリットをご紹介します。キャリアパス制度によって従業員の向上意欲を刺激することは、結果的に企業の成長にもつながります。従業員の心理を把握したうえで、前向きな導入を検討していきましょう。

社員のスキルアップにつながる

キャリアパス制度を導入することで、従業員の段階的なスキルアップが期待できます。なぜならキャリアパス制度では、従業員の昇給や昇格に必要な知識・スキル・資格・経験が定量化されているため、従業員が「今自分が何をするべきか」を理解しやすいからです。

目標が具体的であるほど自己成長のモチベーションは上がり、効率的な努力につながります。個々の従業員のスキルが向上するほど、結果的に事業戦略の達成にも近づいていきます。

離職率が低下する

離職率の低下も、キャリアパス制度を導入するメリットです。従業員が離職する原因はさまざまですが、理由の一つに「昇給や昇格の未来が見えないから」「頑張っても評価されないから」が挙げられます。

キャリアパス制度は、上記のような不安や懸念を払拭する制度です。理想のキャリアを実現するための道筋が明確になるため、「この会社で末長く頑張りたい」「評価されるために努力し続けたい」という気持ちを引き出します。継続的な業務のなかで、仕事にやりがいを感じる従業員も増えていくでしょう。

自社とマッチする優秀な人材が集まりやすくなる

キャリアパス制度を導入する大きなメリットは、自社のビジョンや文化にマッチした優秀な人材からの応募が増えることです。

企業が社員の成長ステップを明確に提示することで、その透明性や誠実さが求職者からの信頼につながり、数ある企業の中から「選ばれる企業」になりやすくなります。

特に、自身のキャリアを具体的に描いている成長意欲の高い人材は、「この会社なら自分の理想を実現できる」と感じて強く惹きつけられるため、結果として採用のマッチング率向上につながるのです。

キャリアパス制度の導入手順

ここでは、実際にキャリアパス制度を導入する際の手順について解説していきます。キャリアパス制度で重要なのは、具体性と現実性です。

すでに在籍している従業員とのエンゲージメントも加味したうえで、企業成長につながる制度を制定していきましょう。

等級制度を整備する

キャリアパス制度の導入では、まず等級制度の整備から始めます。

等級制度はあらゆる職種において必要になります。各階層ごとの業務内容や求められるスキルを明確にし、明文化するかたちで整理していきましょう。

特別な役職やポジション名がない段階でも、細かく設定することが大切です。貢献度のような曖昧な要素も定量的に細分化し、それぞれに必要な責任範囲や実績なども明示してください。

等級ごとに期待される役割が具体的であるほど、従業員が自身の立ち位置から逆算しやすくなります。

給与制度を設計する

等級制度の整備を終えたら、給与制度を設計していきます。給与や報酬は、貢献や努力の応酬そのものです。能力や成果が正しく報われる仕組みを作ることは、従業員の向上心や人材定着に直結します。

とくに、昇格にともない給与がどの程度上がるのかを明示することが重要です。キャリアアップによる恩恵やインセンティブを感じやすくなれば、公平性や納得感のある就労につながります。また給与体系に多様性を持たせれば、より幅広いキャリアのニーズに応えられるでしょう。

評価制度を整える

キャリアパス制度では、給与制度から逆算する形で、評価制度を整えていきます。階層や職種ごとに適切な評価制度を整えれば、より実効性の高いキャリアパス制度が実現します。自社に適した評価制度を明確に設定したうえで、従業員に開示しましょう。

評価制度の透明性が高いほど、従業員の安心や向上心と紐づき、企業とのエンゲージメントも深められます。数値目標だけではなく、行動面での特性や、非認知能力の評価基準も設けると効果的です。

研修の制度を構築する

適切な評価を得るためには、従業員が成長できる機会の提供も求められます。キャリアパス制度の実行では、課題をクリアするための知識・スキルを学べる「研修制度」も構築していきましょう。

研修の内容も、職種や階層に応じて整えていきます。たとえば新入社員では基礎固めの研修、中堅社員にはマネジメント研修、専門職には高度スキル研修などが挙げられます。社内のリソースが足りない際は、外部講師を招いたセミナーや講習会の導入も検討しましょう。

キャリアパス制度を導入した企業の事例

ここでは、キャリアパス制度の導入に成功した企業の事例をご紹介します。

キャリアパス制度は、導入の目的を定量化することも大切です。企業ごとの目標やビジョンを定めたうえで、他者の成功事例を踏襲していきましょう。

株式会社リコー

株式会社リコーでは、従業員のキャリア支援の具体的な取り組みとして、7つの人材タイプに向けたキャリアサポートを実施しています。マネージャーやリーダーなどのタイプごとに、独自の制度・仕組みを構築。一貫した形式でおこなうことで、個人と組織の活性化を実現しました。

「若手・新人層」「中堅社員層」「管理職層」の3段階にわけ、それぞれに応じたキャリア採用研修や、グループ共通知識の共有などを実施。日常的なコミュニケーションを通してフィードバックをおこない、一人ひとりがより高い成果を出せる環境が整備されています。

参考:RICOH「方針/基本的な考え方」

参考:厚生労働省「株式会社 リコー」

キヤノン株式会社

キヤノン株式会社は、人材が育つ仕組みの導入が評価され、厚生労働省から賞を与えられています。「成長意欲の全面的な支援」を掲げるキヤノンの人材育成では、現場を通じた実践力の強化と、役割ごとの階層別プログラム、個別の能力を伸ばす件数などを多数整備している点が特徴です。

従業員の専門分野や専攻分野にとらわれず、自らの可能性を切り開く仕組みが大きな魅力。「学び直し」の機会提供により、専門領域を超えたキャリアチェンジが実現しています。

参考:Canon Global「成長意欲を全面的に支援する」それがキヤノンの人材育成」

参考:厚生労働省「グッドキャリアプロジェクト」

ABABAとREALMEを活用して離職率の高さを解決

今回は、キャリアパス制度の意味や導入のメリット、実際に制度を導入する際の手順などをご紹介しました。企業のニーズに合う人材を探している担当者には、ABABAREALMEなどのサービスの利用をおすすめします。

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この記事を書いた人

新卒・中途を問わず、採用市場の最新トレンドから実践的な手法まで、現場で役立つ情報を分かりやすく発信しています。企業と求職者の最適なマッチングを実現するためのお役立ち情報をお届けします。

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